【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう

~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1526話 紅葉への加護(小)付与

公開日時: 2024年10月4日(金) 12:57
文字数:1,413

 雷鳴流道場から桔梗を救出した数日後――


「はあぁっ! 【桜吹雪】!!」


 紅葉が発動した植物妖術により、的が切り刻まれる。

 彼女の放つ旋風は、的を粉々にした。

 ここは武神流道場の中庭。

 桜花城攻めに向け、仲間の強化に取り組んでいるところだ。


「うむ。なかなかの威力だ。もう立派な植物妖術使いだな」


「えへへ……」


 紅葉が嬉しそうに微笑む。

 俺は彼女の頭を撫でてやった。

 桜花七侍の残り4人やその他上層部との衝突が近い中、紅葉の戦力化はありがたい。

 桜花七侍レベルを1対1で打ち破るのはまだ難しいだろうが、桜花七侍の配下ぐらいならどうにかなるかもしれない。

 まぁ、まだ子どもの彼女を荒事に駆り出すのは気が引けるところだが……。

 不意に戦闘に巻き込まれることもあり得るし、戦闘能力は高いに越したことはない。


「でも……私、気になるんです」


「気になる?」


「妖術っていうものがあることは知っていました。でも、私がこんなに上達するなんて思っていなくて……。妖術を使える人って珍しいんですよね?」


「まぁ、そうだな……」


 俺は頷く。

 この世には、強くなるための様々な手段や戦闘技法が存在する。

 最もお手軽なのは、単純に筋肉を鍛えること。

 次に、剣術や武闘の動きを体に叩き込んで最適化すること。

 この2つは、万人が取り組むことができ、即効性もそれなりに高い。


 そしてさらに、魔法、闘気、妖術など、特殊な力を身に着ける方法もある。

 だが……これらは、誰にでも簡単にできるものではない。

 程度の差はあるが、ある程度の才能が要求される。


「こんな私が、どうして……」


「そうだなぁ……」


 俺は曖昧に返事をする。

 実のところ、紅葉の急成長には俺のチート能力が大きく関係している。

 彼女の忠義度が40に達し、加護(小)の条件を満たしたのだ。



レベル?、深山紅葉(みやまもみじ)

種族:ヒューマン

身分:平民

役割:謀反衆幹部

職業:植物妖術使い

ランク:ー


HP:??

MP:低め

腕力:??

脚力:??

体力:高め

器用:??

魔力:??


残りスキルポイント:???

スキル:

植物妖術レベル2(1+1)

採集術レベル2(1+1)

???



「ま、細かいことはいいじゃないか。紅葉が頑張った成果だ」


「でも……」


「お母さんの功績も大きいだろうな。植物関連の知識をたくさん教えてもらえたのだろう?」


 俺の加護付与スキルはチートだが、万能ではない。

 ここで、その効果を再確認しておこう。



加護付与(微)による補正:

全ステータスの1割上昇

所持スキルの成長促進(微)


加護付与(小)による補正:

全ステータスの2割上昇

所持スキルの内の最大3つのスキルレベルをそれぞれ1ずつ上昇



 出会ってから割とすぐの時点で、加護(微)の条件は満たしていた。

 その頃から、『所持スキルの成長促進(微)』の効果は発揮されていたのだろう。

 そして、今回の加護(小)付与によってそれらがさらに強化された感じだと思われる。


 見て分かる通り、加護付与は非常に強力なチート能力だ。

 しかし、繰り返しになるが決して万能ではない。

 現に、紅葉だって火妖術や剣術などといった方面は不得手としている。

 彼女が植物妖術使いとして一人前になりつつあるのは、彼女の母親の功績が大きい。

 それは決して嘘ではない。


「なるほど……。高志様には感謝しています。でも……お母さんにも感謝しないといけませんね」


「ああ、そうだな」


 俺は頷く。

 今の紅葉の成長を見ると、母親もきっと嬉しいだろう。


 さて、桜花城攻めに向けて現状把握を続けよう。

 次は……

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