「流華、ちょっといいか?」
「ん? なに、兄貴?」
「服を脱いでくれ」
俺は流華に指示を出す。
すると、彼は驚いたように目を見開いた。
「え? ふ、服を……!?」
「ああ」
流華は顔を真っ赤にする。
おっと、配慮に欠けていたか……。
彼はまだ少年だ。
必殺技『エンプフィントリヒ・ユングフラウ』のとある制約を満たしているぐらいだし、羞恥心を捨てきれない年頃だろう。
少し前に大胸筋などを確認した際にも、かなり恥ずかしがっていた。
「すまない、流華。嫌だったらいい」
「い、嫌じゃないけど……! で、でも……恥ずかしいよ!!」
「大丈夫だ。男同士だし気にすることはない」
「お、男同士って……。オレは……」
「……? ああ、紅葉のことか。確かに、同年代の女の子の前で裸になるのは抵抗があるだろうが……」
「えっと、そうじゃなくてさ……。その……」
流華が言いよどむ。
何か、彼の中で葛藤が起きているのだろうか?
よく分からない。
紅葉に対して、特に意識はしていないのか?
紅葉はとても可愛いし、当然のこととして少しぐらい意識しているものだと思っていたが……。
「流華、どうしたんだ? 俺は何か気に障るようなことを言ってしまったか?」
「いや、そうじゃないよ! ただ、その……」
「……ん?」
流華はモジモジと身体を動かす。
だが、彼は意を決したように顔を上げると、服に手を伸ばした。
「わ、分かった……。兄貴が……その、見たいなら……。オレ……!」
流華は顔を真っ赤にしながら、服を脱ぎ捨てていく。
そして、一糸まとわぬ姿となった彼は……
「こ、これでいいの……?」
そう言って、恥ずかしそうに俺を見上げた。
前の町で彼を保護してから、もう2週間以上が経過している。
失われた右手首は少しずつ回復しているし、全体的な肉付きも良くなってきている。
だが、やはりまだ少年だ。
未熟な部分が随所に見て取れた。
「ああ、それでいい」
俺は頷く。
流華の身体はまだまだ未成熟だ。
彼も、男としてそれを恥じているのだろう。
顔や首筋が真っ赤だ。
それに、彼は手で股間をガッチリと隠していた。
必殺技『エンプフィントリヒ・ユングフラウ』のとある制約を満たしているわけだし、おそらく彼のアレは俺の妖刀村雨に比べて、かなり小さいのだろう。
「あ、兄貴……! オレ……!!」
流華は涙目で俺を見る。
羞恥心が限界に近付いているようだ。
これ以上は可哀想か……?
だが、肝心の効果をまだ確認できていない。
「流華、すまないがもう少しだけ我慢してくれないか?」
「う……うん……」
流華は力なく頷く。
よし、ならばこのまま続けてみよう。
次のステップは……
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