城崎たちの戦場に乱入する数十秒前のこと
とは言っても、この「数十秒」っていうのは僕の体感時間な訳で
実際には一秒前のこと
さて、この二人は何もしてこないけど、
なんの為にここに来たんだろう?
葉狩の配下みたいだし
もしかして、時間稼ぎとか頼まれてるのかな
それか、戦力の分散か
だとしたら、ここで待っている意味はない
暇だからとっとと連絡してくれないかな?
城崎たち、案外苦戦してないのか?
そんなことを考えてると、2つのことが同時に起こった
まず、さっきまで黙っていた背の高いやつが急に話し始めた
「では、改めて自己紹ーー
そのとき、スマホに連絡の通知が来た
(抜刀)
即座に抜刀できるようにしておくのはやっぱり重要だな
そして……
この通知は意味のないスタンプみたいだが、須斎から来ている
ならきっとそういう事なんだろう
城崎は戦闘中で忙しかったのか?
とりあえず現地に向かってから考えよう
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、言うことで現地には来てみたが
結構普通に戦闘中だな
というか、須斎はまだ隠れてるのか?
まあ、隠れてた方が連絡は取りやすいだろうが
葉狩は動いていないな
ならもう攻撃したほうがいいのかな?
(じゃあ、早速攻撃を)
そう考えつつ僕は葉狩に斬りかかった
しかし、予想外にも葉狩が動き出した
(何で?!)
周りからすれば僕は100倍の速度で動いているように見えるはず
その速度について来れてるのか?!
でも、この位置なら僕が斬る方が速い
そしてそのまま葉狩の首を斬り落とした
ここまでしてようやく、僕は葉狩だけでなく城崎や弘岡も既に動けていることに気付いた
(そっか、時間数えてなかったな)
僕が速くできるのは現状では僕の体感時間で100秒(現実では1秒)まで
その時間を過ぎたら葉狩も普通に動けるか
「さて、もう葉狩も殺したことだし、そろそろ帰ろっか」
ん?
僕は自分でそう言っておきながらどこかに違和感を感じた
何だ?
何がおかしいんだ?
(こういう細かい見落としから大失敗につながることが普通にあるからな)
もう一度さっきの台詞を繰り返そう
(もう葉狩も殺したことだし……)
そうだ
僕は葉狩を殺したんだ
この前のスナイパーの件からもわかるように、僕には城崎や弘岡と違って人殺しに耐性がない
なら何で僕は|平然としている《・・・・・・・》んだ?
(…………まさか)
怖くなったので「抜刀」した
一応探しておくか
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
100秒フルに使って探してみたが見たところ葉狩が隠れていたりはしなかった
念の為「抜刀」し直してもう一度探すが、
考えすぎだったのかな?
フラグが怖いからもっとしっかり探しておきたいんだけど……
もういいか
これ以上やると集中力が持たない
まだ倒してない敵が二人いるし、ここで集中を切らすと残りの戦いに響きそうだ
もういいか
(解除)
とりあえず、これで一段落ついた
「ああ、神柱。念の為まだ葉狩に警戒したほうがいい」
すごいな
「お前どこに違和感を感じたんだ?」
僕の場合は斬った感触で違和感を感じたが、こいつにそんな|状況《シチュ》はなかったはずだ
「お前は逆に違和感を感じなかったのか?」
「いや、確かに違和感はあったけど」
それをあの情報量で見抜くのか、っていう話なんだよな
とりあえずもう疲れたし、帰る提案をしておこう
「とはいえ、敵が残っていたにしろもう一度態勢を立て直したほうがいいと思う。怪我人とかは
え、城崎、何で突き飛ばすんだよ
そう思っている僕の目の前で、城崎の指が膨れ上がり、そのまま破裂した
はぁ?
なんで指が……
生き残っていても、操れるのは「波」だろ?!
なんで波で指が……
「神柱!横に1.5m!」
飛べばいいのか?
反射神経はいい方とは言えない僕だが、この時は身の危険をどこかで感じていたのかすぐに飛べた
「あれ何?」
不明なところが多すぎる
何で城崎の指が破裂したんだ?
「おそらくマイクロウェーブを使って、電子レンジと同じような現象を起こしているんだろう」
電子レンジって……
それ、人を中に入れたら破裂して死ぬやつじゃん
よく指だけで済んだな
っていうか、
「敵の位置どこ?」
「なんとなくだけど分かる」
マジかよ弘岡!
気配ってやつなのか?
まあ、いざという時の策もないわけでは無いけど
「じゃあ二人とも、僕にも一応策があるから」
「先に敵の位置を探れって言うこと?」
そう
「まあ、まずは神柱の策に乗るのもいいだろう」
ほら、城崎もああ言ってるし
それより、さっきから危険な場所をハンドサインで教えるの、やめてくれない?
どこが安全な場所なのかをちゃんと受け取れてるか、不安になるから
「多分向こうの方」
そう言って弘岡は廊下の一方向を指差した
気配って案外すぐに分かるもんだな
じゃあ、ちょっとだけ反撃させてもらいますか
(抜刀)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて、神柱の策は何なのか
成功するならそれでいい
最悪の事態も想定して一応須斎にも命令はしておいたが……
ん?あれは……
大量のペットボトル、それも水の入った
|そういうこと《・・・・・・》か
ならこちらも、しっかり合図してやらないとな
そう考えてる間に、次の攻撃が来る予兆があった
今回ミスったらもう最終用の作戦に切り替えるか
「来るぞ!!」
そうやって、俺は大声を上げて次の攻撃が来ることを知らせた
次の瞬間、空中に大量のペットボトルが現れた
もちろん、全て水の入ったものだ
そして、そのペットボトルが爆発した
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