贖宥嬢 ～罪と戦う少女たち～

世界は罪に溢れている、殺人、偽証、窃盗、暴行、数えたらキリがない程に。罪を犯した人間の多くは罪悪感を感じ償いをしたり、自分が犯した罪と同じ重さの刑を受けることになり、場合によっては死刑を受けることもある。

しかし、この物語の世界ではその罪を犯した人間が償いをしようと刑を受けようと死のうとその罪がこの世から消えることはなく、寧ろその罪人が死ぬと何かを感じたり感情を出すこともできなくなり今まで知らず知らず罪悪感で体内へ封じ込めていた罪も解放され、解放された罪はやがて通常の人の目には見えない悪魔へと姿を変え世界を崩壊させるほどの災いを及ぼす。

だが、遥か昔の神話には「罪と悪魔が力を蓄え世界を崩壊させる時、その力に唯一対抗できる力を持つ聖女たちが現れる」とあり、かつて人々はこの神話の聖女たちのことを贖宥嬢(しょくゆうじょう)とそう呼んだ。

だが、現代になると人々は少しずつその神話に載ってある悪魔や贖宥嬢の存在を疑い軽んじたり挙げ句の果てには信じなくなっていった。しかし、その一方では人々が罪を重ね続けていた為に人知れず世界の崩壊は近づいてるのだった。

これはそんな罪と悪魔による世界の崩壊を防ぐために人知れず戦った現代の贖宥嬢である女子高生・優領 聖奈(うりょう せいな)とその仲間たちの物語である。