S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
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294話 披露宴-2

公開日時: 2024年6月29日(土) 10:49
文字数:694

「ご主人、そろそろ乾杯の挨拶を。みんな待ちくたびれてるぜ?」


「ああ。……みんな、今日は本当にありがとう! そして、これからもよろしくな!!」


 レスティに促され、ライルが叫ぶ。

 そして、乾杯の音頭を取った。


「それでは……乾杯!!」


「「「かんぱーい!!」」」


 ライルの挨拶と、村人たちの歓声が重なる。

 こうして、ライルとルーシーの披露宴は盛大に幕を開けた。


「うめぇ! この肉料理、最高だぜ!!」


「レスティ、はしたないですよ? 聖竜帝国の全軍指揮官が、食べ物にがっつくなんて」


「ははっ。いいじゃないか。今日ばかりは、無礼講ということでさ」


「はぁ……。貴方様がそう仰るのであれば……」


 ロゼリアがレスティに苦言を呈す。

 だが、ライルに言われては仕方ない。

 彼女は、それ以上何も言わなかった。


「はぐはぐっ! これほどの料理……お腹に詰め込めるだけ詰め込まないと!!」


「がっつくねぇ……。これだから低ランクの貧乏冒険者は……」


「む! そういうシャオさんだって、たくさん食べてるじゃないですか! というか、私はBランクに昇格しました! シャオさんと同じです!!」


「甘いな。アタイはAランクに上がったぜ?」


「ぐぬぬ……」


 キーネとシャオが言い合いをしている。

 その近くには、キーネのパーティメンバーもいる。

 彼ら彼女らは、冒険者だ。

 ライルの関係者の中では比較的自由な立場だが、なんだかんだでライルに忠誠を誓っている。


「ルーシー、俺たちも食べようか」


「おう! あたい、ライル様と一緒に食べれて幸せだ!!」


「俺もだよ」


 2人は見つめ合い、笑い合う。

 披露宴の喧騒は、まだまだ収まる気配がなかった。

 そんな中、ライルとルーシーの前に2人組が姿を見せる。

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