「人には序列というものがある。下位者が上位者に逆らうなど、あってはならないことだ」
そう告げた後で、俺は再びムチを振るう。
今度は尻だ!
パァンという乾いた音が響き渡り、同時にキーネから悲鳴が上がる。
少しして落ち着いた彼女は、息も絶え絶えに言う。
「ど、どうしてですか……。私は、ご主人様の忠実なペットで……」
もうすでに目尻に涙を浮かべているキーネ。
そんな彼女を見下ろしつつ言う。
「確かにそうだ。お前は俺に対して忠実である。しかし、逆はどうだ?」
「逆……ですか?」
「お前よりも下の者――雌豚奴隷メスタに対して、お前はどう振る舞っていた?」
「えっと……。昔は仲間で、私よりも少しだけ先輩でした。だから、今回もできるだけ丁寧に――」
そこまで言って、彼女の言葉が止まる。
いや、止められたのだ。
俺のムチによって。
「あぎゃぁあああっ!!」
悲鳴とともに背中を抑えるキーネ。
俺は淡々とした口調で続ける。
「それが間違いなんだ。上位者が下位者に気を使う必要などない。むしろ、積極的に躾けるべきなんだ。昔はどうあれ、今は明確な立場の差があるのだからな」
その言葉にハッとした表情を浮かべるキーネ。
どうやら分かってくれたみたいだな。
俺の愛のムチが効いたのだろう。
彼女を見て、俺はニヤリと笑うのだった。
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