「何が効率だ! 貴様は悪魔の所業をしたのだ!!」
「その悪魔を生み出したのは、あんたなんだけどな。まぁ、いいさ。これからの話の方が重要だ」
「これからの話だと……?」
バリオス王は怪訝そうな表情を浮かべる。
俺はニヤリと笑い、宣言した。
「俺からの最初の返答を覚えているか? 『お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ』……だったな?」
「そ、それがどうした」
「お前は国王から退け。そして、俺が指定した者を次期国王に任命しろ。そうすれば、ブリケード王国は俺たちの属国として生き長らえることができる」
俺はそう告げる。
聖竜帝国に併合させてもいいのだが、面倒だからな。
ルーシー蘇生の目処が立った今、余計な荷物を背負うつもりはない。
俺の息のかかった者を王位に付けて半独立状態で国家運営させつつ、場合によっては適当に利用させてもらう。
それぐらいが良い。
「ふ、ふざけるなっ! 伝統あるブリケード王家を、どこの馬の骨とも分からぬ者になど渡せるものか!!」
「はははっ! 自分の立場が分かってないようだな?」
「なんだと? ――ぐあああああああああ!?」
俺はバリオス王の足を闘気で貫く。
バリオス王は苦痛にのたうち回った。
「もう一度だけ言ってやるよ。俺が命令したらあんたは従うしかないんだ。そうだろ?」
「ぐっ……ぎっ! ぎざまぁっ……!」
バリオス王は怨嗟の籠った目で俺を睨む。
意外に粘るなぁ……。
国王だけあって、彼も確かA級かB級ぐらいのスキルを持っていたはずだ。
S級スキル【竜化】持ちの俺には及ばないものの、それなりに頑丈である。
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