「サ、サテラさん!? ……くっ! 私も負けていられませんね!!」
商会娘スピカも飛び出してくる。
彼女の脳裏にもまた、かつてのライルとの日々がよぎっていた。
『ライル様が私のことを想ってくれているなんて……嬉しいです。すぐに嫁入りの準備を――』
『勘違いだ』
『え?』
『俺はお前を嫁に迎えるつもりはない』
『そんなっ!』
『だが、遊び相手としては悪くない。これからもよろしく頼むぞ』
『え……。は、はいっ!』
そんなやり取りをしたことを思い出して――スピカは怒りの表情を浮かべた。
「よく考えれば……最低じゃないですか! 竜になってうやむやにしようとしたって、そうはいきませんよ!!」
「グオォ!?」
「まずはこの攻撃を止めてみせます! はああぁっ!!」
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