S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

266話 ライルとの思い出 スピカ

公開日時: 2024年3月23日(土) 11:26
文字数:311

「サ、サテラさん!? ……くっ! 私も負けていられませんね!!」


 商会娘スピカも飛び出してくる。

 彼女の脳裏にもまた、かつてのライルとの日々がよぎっていた。


『ライル様が私のことを想ってくれているなんて……嬉しいです。すぐに嫁入りの準備を――』

『勘違いだ』

『え?』

『俺はお前を嫁に迎えるつもりはない』

『そんなっ!』

『だが、遊び相手としては悪くない。これからもよろしく頼むぞ』

『え……。は、はいっ!』


 そんなやり取りをしたことを思い出して――スピカは怒りの表情を浮かべた。


「よく考えれば……最低じゃないですか! 竜になってうやむやにしようとしたって、そうはいきませんよ!!」


「グオォ!?」


「まずはこの攻撃を止めてみせます! はああぁっ!!」

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