「いいだろう。お前の功績は認めてやる」
「ほ、本当か!? へへっ、お兄ちゃんはやっぱり優し――ぶげっ!?」
俺はガルドの腹を思い切り蹴りつけた。
彼女は苦しげに腹を押さえながら、その場に蹲る。
「な、何で……」
「功績は認めてやった。だからこそ、今回のお仕置きはこの腹パンだけで許してやろうと思ってな」
こいつには恨みがある。
俺の幼なじみであるルーシーを強姦して殺害したのだ。
たった1つの功績で帳消しになどできない。
とはいえ、少しぐらい手心を加えてやってもいいだろう。
「ふ、ふざけんなっ! 指示された通りに頑張ったのに――ぷごっ!?」
喚くガルドを、蹴り飛ばす。
彼女は鼻血を出して床に転がった後、怯えたように俺を見上げる。
「不服なら、別にそれでも構わんぞ。改めて、今回のお仕置きを考えることにするから」
「ご、ごめんなさい! 俺が間違っていました!!」
ガルドは土下座して謝罪する。
そんな彼女の姿を見た俺は、内心でほくそ笑みつつ続ける。
「そうだなぁ。鞭打ち、剣山正座、爪に針はもうやったから……。今日はまた、懲罰房に閉じ込めるか」
「ヒッ!? お、お願いだから……アレだけは勘弁してくれ! アレだけは……もう嫌なんだ……!!」
ガルドが顔を青くして言う。
懲罰房に入れられた記憶を思い出したのだろう。
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