「分かった分かった。なら、俺も譲歩しよう。……そうだな。水不足で死なせるのも可哀想だから、いっそのこと一気に殺してしまおうぜ」
「え?」
「反逆者の領主一族に加え、あの地方に住んでいる愚民どもも皆殺しにするのさ。水不足で苦痛と共に死なせるよりは慈悲深いだろう? どうだ、名案じゃないか?」
俺は目を輝かせる。
そんな俺とは対照的に、レスティの表情は曇っていた。
「そ、それは……」
レスティは青ざめながら、俺を見つめた。
そんな彼女に俺は告げる。
「不服か? なら、お前も――」
「い、いや! なんでもない!! さ、さすがはご主人だぜ!!」
レスティは俺の言葉を遮ると、そのまま走り去ってしまった。
どこか怯えていたような様子だったな……。
まぁいいさ。
分かってくれたならいいだろう。
時間が経てば、ルーシーも回復するはず。
俺たちの未来は輝いているぜ!!
読み終わったら、ポイントを付けましょう!