「ぐっ! クソぉ……ここまでか……」
「竜化したご主人が……これほど強いとは……」
ライルの攻撃でボロボロになってしまったガルドとレスティが、倒れ伏している。
いや、彼女たちだけではなない。
シャオとロゼリア、そしてサテラやスピカたちも満身創痍だ。
全滅と言っていい状態である。
「グルルル……」
ライルは彼女たちを見下ろす。
竜化状態で猛威をふるった彼も、決して小さくないダメージを負っている。
だが、致命傷ではない。
傷つき倒れたガルドたちにトドメを刺すぐらいは、造作もないことだろう。
「グルォッ!!」
ライルが爪を振り上げる。
その爪が振り下ろされ、ガルドたちに迫ろうとした。
だが――
「グルルッ!?」
ライルの前に、1人の少女が立ちはだかる。
彼女はガルドたちを守るように両手を広げたのだった。
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