S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

278話 反撃のチャンス

公開日時: 2024年5月4日(土) 11:21
文字数:310

「グルルルゥッ!?」


 ライルが地面に横たわりながら、驚愕の声を上げる。

 彼は何が起きたのか、すぐに理解できなかったのだ。

 そんなライルの目の前では、ルーシーが拳を掲げていた。


「あたいの中のみんなと相談した結果だ。ライル様……あたいはあんたを止めるよ」


「グルルル……! グオオォッ!!!」


 ライルは咆哮する。

 彼にとって、ルーシーは最愛の存在だ。

 そのはずだった。

 しかし、竜化して暴走している彼は、彼女すら認識することができていない。

 今の彼にとって、ルーシーは排除すべき敵だった。


「グルオォッ……!!」


 ライルが息を大きく吸い込む。

 ブレス攻撃で、ルーシーを焼き尽くそうというのだ。

 だが、その姿は無防備だった。

 今こそ、反撃のチャンスである。

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