キーネの昔の知り合いが絡んできている。
今のキーネは俺の奴隷なのだが、それに彼らが納得しない。
「繰り返すが、こいつは俺の奴隷だ。ほら、靴を舐めてみろ」
「は、はい……。んっ……」
キーネは少し躊躇しながらも、俺の足下に顔を近づけてくる。
そして、その小さな舌を伸ばしてきた。
「キーネちゃん! そんなことしちゃだめだよ!」
「そうだ! キーネが汚れちまう!!」
他の仲間が止めようとするが、キーネは聞かない。
彼女は従順に、俺の命令に従っていた。
「……んぅっ、んっ、んっ……。はぁ……」
キーネは息を荒くしながら、俺の靴を丁寧に舐めていく。
その表情はどこか蕩けており、発情したメスの顔になっていた。
「キーネちゃん……。どうしてこんなことに……」
「おいおい……。マジかよ……」
「ああ……」
かつての仲間の変わり果てた姿を目の当たりにし、彼らは言葉を失っていた。
キーネのことは諦めてくれたかな?
「よし、いいだろう。そろそろ許してやる」
「ありがとうございます……」
キーネは立ち上がると、俺に向かって深々と頭を下げていた。
「さて、俺たちも暇ではないのでね。俺とキーネの関係に納得できたなら、今すぐ立ち去れ」
「くっ……!」
4人組の冒険者は悔しそうに歯ぎしりをしている。
「納得できるか! キーネは俺たちとパーティを組んでいたこともあるんだ!」
「私たちと一緒に行こうよ!」
「調子に乗らないでよね!」
「お前みたいなガキに、キーネを任せられるわけがないだろ!」
4人は引かなかった。
キーネの腕を掴み、引きずっていく。
「痛いっ、離して!」
「うるせえ、黙って来い。俺たちがお前の目を覚まさせてやる!」
キーネは抵抗するが、さすがに4人の力には敵わない。
そのまま冒険者ギルドを出ていってしまう。
「ちょっと、ライル様! 追わなくてもよろしいのですか?」
「もちろん追うさ。俺が調教中の奴隷を奪おうとするなど、万死に値する」
俺は彼らを追いかけた。
路地裏に入り、彼らの背後から声を掛ける。
「待て」
「なんだ、付いてきやがったのか」
4人が振り向く。
「もう一度言うぞ。キーネは俺のものだ。返してもらう」
「ふざけんな!」
「ふざけてなんかいない。俺は本気だ。キーネに勝手なことをしてみろ。貴様らを皆殺しにして、キーネを奪い返す。わかったか?」
俺は宣言する。
これは脅しではない。
本気で殺す。
「チッ、生意気なガキだぜ!」
「痛い目に遭わせてやろうじゃないの!」
「キーネちゃん、ちょっと待っていてね」
「覚悟しろ!」
冒険者たちが武器を構える。
「リリア、アイシャ、下がっていろ。俺一人で十分だ」
「うむ。そうじゃの」
「お任せいたします」
武力行使なら話が早い。
適当に蹴散らして、自分の矮小さを思い知らせてやることにしよう。
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