S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

292話 結婚式-2

公開日時: 2024年6月22日(土) 09:30
文字数:552

「ふぅ……疲れたな」


「お疲れ様だ、ライル様。あたい、ライル様のかっこいい姿を見れて幸せだぜ」


「はは……。そうか?」


「うん! あたいは、ライル様のお嫁さんになれて本当に幸せだよ」


「俺もルーシーの夫になれて良かったよ」


 ライルとルーシーは見つめ合う。

 そんな2人を見て、配下の者たちも拍手を送った。


「ふふ……幸せそうですね」


「ああ、次はアタシも……」


 2人の様子を、サテラとミルカは微笑ましそうに眺めている。

 そして、スピカとアイシャも……。


「本当に素晴らしい結婚式でした」


「お二方ともにお幸せに……。心よりお祝い申し上げます」


「ありがとうございます。スピカさん、アイシャさん。それにみなさんも」


 ルーシーが頭を下げる。

 彼女は理解していた。

 ライルの幼馴染として、かつて惨殺された悲劇のヒロインとして、自分は彼女たちに配慮されていることを。


 ライルが第二夫人や愛妾を持つかどうかは不透明だが、その可能性だってあるはずだ。

 聖竜帝国の皇帝としては、確実に世継ぎが必要なのだから。

 しかし……それでも今は、ルーシーはライルを独占できて幸せだった。


「ライル様! あたい、お腹が減ってきたぜ!」


「そうだな……。じゃあ、そろそろ披露宴会場に行こうか」


「うん! あたい、頑張るぜ!!」


 ライルとルーシーは手をつなぐ。

 2人は新たな一歩を踏み出した。

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