「ほっ、ほっ! ほら、俺はこんなに無害なんだ! なぁ!? 見てくれよ、平民女!!」
ガルドは踊りながらルーシーの周りを回る。
ただの踊りじゃない。
全裸で胸を揺らしながらの踊りだ。
とても滑稽な姿である。
「う……うう……」
ルーシーは顔を覆ったまま、涙目で唸っていた。
まだガルドの無害さが十分に伝わっていないように見えるな。
言葉でも説明しておこう。
「ガルドはこの通り、完全に俺の支配下にある。そして、股間を見れば分かる通り去勢済みだ。ただ性器を失った男というだけでなく、エリクサーの副作用によって女体化してしまっているんだ。これで少しは無害さが伝わっただろうか?」
俺はルーシーに聞く。
すると、彼女はフルフルと首を横に振った。
「そうか。やはり、ガルドにされた悪魔の所業を忘れることはできないか……」
俺の中で、ガルドの殺害が確定事項となる。
それを察したのだろう。
ガルドが目に見えて狼狽した。
「ま、待ってくれぇ! お、俺が悪かったってぇ!!」
ガルドが泣き叫ぶ。
そんな彼女の顎を掴んで顔を近づける。
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