「ほぅ……なかなか良い面になっておる。S級スキル【竜化】を真覚醒させおったか。見事じゃ」
「……言うことはそれだけか? 竜王リリア」
「はて? 他に何を言うことがあるのじゃ?」
「俺を……俺たちをずっと騙していたんだろうが!!」
ライルが敵意をむき出しにしている。
そんな様子を、リリアは鼻で笑った。
「ふん……騙す? なんのことやら……」
「お前……!!」
ライルはリリアを睨む。
だが、彼女は余裕綽々の様子だった。
「ふん……。眷属を鏖殺することで、人族への未練を断ち切れると思ったのじゃがな。その様子じゃと、未練たらたらといったところか」
「俺は人族だ! スキルはあくまで道具……! S級スキル【竜化】を持とうとも、俺は決して竜になんざならない!!」
「ほう……」
ライルの言葉に、リリアは興味深そうな反応をする。
彼女は目を細めながら続けた。
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