S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

143話 ジャジャ馬の調教方法

公開日時: 2023年1月18日(水) 07:23
文字数:700

 せっかく上級回復薬を使ってやったというのに、獣人の少女は俺に襲いかかってきた。

 恩知らずとして殺処分も検討したが――


(いや、ここは俺の腕前の見せ所だな。ジャジャ馬を上手く調教してやろう)


 S級スキル竜化を持つ俺ならできるはずだ。

 俺は少女の調教方法を考え始める。

 村人ミルカは、俺の魔法で強制バンジージャンプをさせて、さらには全裸土下座を強要して屈服させた。

 雌豚キーネは、自らの罪を認めさせて罪悪感を植え付け、さらには豚仲間のメスタを俺がボコボコにするところを見せて恐怖心を与えて屈服させた。


(似たような感じで、ボコボコにしてやるのが手っ取り早いか?)


 だが、この少女は少し前まで奴隷商たちから嬲られていたんだよな。

 同じような方向性で屈服させるのは非効率的かもしれない。

 ここは逆の方向性を検討しよう。


「ふむ……」


 俺は魔力探知を行う。

 この地下アジトの構造や存在物を把握するためだ。

 生きているのは俺と少女。

 奴隷商やチンピラたちは死に絶えている。

 だが、部屋の隅からほんの小さな生体反応があった。


「くっ……。な、何を……!」


「少し黙ってろ」


 俺は少女を担ぎ上げ、生体反応があったところへ向かう。

 俺の手から離れようともがくが、大した力は出ていない。

 やはり、まだ全快状態には程遠いな。


「ほら、コイツを見てみろ。ひょっとすると、コイツがお前の母親なんじゃないか?」


「え……?」


 俺は少女を降ろし、床に転がっているものを指差す。

 それは獣人の女性だった。

 年齢は30代くらいだろう。

 ボロ布のような服を着ており、身体中に殴られた後がある。


「か、母さん! 母さん!!」


 少女が母親の元へと駆け寄る。

 そして、倒れている母親に抱きついたのだった。

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