S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

262話 vsライル-1

公開日時: 2024年3月9日(土) 01:37
文字数:464

「グルオオオオォッ!!」


 1匹のドラゴンが咆哮を上げる。

 そのドラゴンの鱗は赤く、神々しい輝きを放っていた。


「くっ……! 若様を……お救いできなかった!!」


「完全な……竜になっちまった……。これじゃ、もう……!!」


 ロゼリアとレスティが叫ぶ。

 彼女たちの目の前には、赤いドラゴン――ライルの姿がある。

 これまでの一時的な『竜化』と様子が異なることは、一目瞭然であった。


「グルルル……」


 ライルは喉を鳴らして、彼女たちを睨みつけていた。

 ロゼリアとレスティは冷や汗を流す。

 彼女たちは、ライルから竜の加護を与えられた強者だ。

 元々の戦闘能力と合わせ、ライル一味の中でも上位の戦力を持つ。

 そんな彼女たちを持ってしても、わずか2人ではライルの暴走を止めることは難しい。

 だが、ここには他の面々もいる。


「嘆いている場合かよ! ――おらああああぁ! 【迅雷剣】!!」


「はぁっ!!」


「おおおおぉっ!!」


 ガルド、キーネ、シャオの3人が、ライルに攻撃を繰り出す。

 特に、A級スキル【剣聖】を持つガルドの剣技は強力だ。

 竜の加護により強化されたその一撃は、竜の鱗に傷をつけた。

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