「……お兄ちゃん、あのルーシーとかいう平民女の容態はどうなんだ?」
「あまり芳しくはないな……。食事も全く摂らないし、日に日に衰弱していってる」
「そ、そうか……」
ガルドが俺の顔色を伺いながら聞いてくる。
俺はというと、玉座に座り頭を抱えていた。
ルーシーは生き返ったが、まだ体調が安定していないのだ。
恐らく、氷魔法によって仮死状態となっていたことが影響しているのだろう。
エリクサーといえども、すぐに完全回復とはいかないらしい。
「何か、早く元通りにする方法はないのかよ?」
「そうだなぁ……」
俺は考え込む。
そして、目の前にいるガルドを見て思いついた。
「お前を殺すのも手だな」
「ひえっ!?」
ガルドが怯える。
俺はニヤリと笑った。
「ルーシーは、お前に強姦されたことで精神的なダメージを負っている。それも無視できない要因だろう。去勢した上に奴隷にしたことで、十分だと思っていたが……」
俺はそこで言葉を切ると、ガルドの顔へ手を向ける。
そして、彼女の髪を掴んだ。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!