「そうか。そんなに自分の命が惜しいか……」
「お、お兄ちゃん……! お、俺は反省してるんだ! 俺を見捨てないでくれよ!!」
「ダメだ。ルーシーがお前を嫌悪する以上、生かしておくつもりはない」
「そ、そんな……」
ガルドの顔が絶望に染まる。
俺はルーシーに向き直った。
「ルーシー。安心してくれ。今から、こいつを処刑するから」
「っ!?」
ルーシーはビクッと震える。
そして、おずおずと口を開いた。
「そ、そうじゃないんだ……」
彼女は弱々しい声で言う。
一縷の望みを感じたのか、ガルドが無様な踊りを再開した。
だが、そんなことはどうでもいい。
今はルーシーの体調の方が心配だ。
「何だ? 何がそうじゃないんだ?」
俺は彼女に聞き返す。
ルーシーは続けた。
「その人に強姦されて殺されたことも忘れられないけど……。今は、頭の中の声が……」
「頭の中の声?」
俺は首を傾げる。
そんな俺の様子を見て、ガルドが慌てて叫んだ。
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