「おお……。おお!! よくぞ戻ってくださいました……ライル様……!!」
「ああ。お前も元気そうだな」
「はい。ライル様が村のためにアレコレしてくださったおかげです」
「ふふ……」
俺は思わず笑いを漏らした。
なんだ、ちゃんと覚えていたのか。
「門番が入れてくれないから、てっきり忘れられたのかと思ったぞ」
「ははぁ! こやつはライル様が来訪された時に、ちょうど街に買い出しに出ていたのでございます」
「なるほど」
「ライル様のご偉業は伝えたのですが、顔までは知らなかったようです。お許しください」
「よい。後で適当に教育しておけ。そんなことより、今日はミルカに会いに来たんだ。どこにいる?」
「かしこまりました。ご案内いたします」
こうして俺たちは、無事に村の中に入ることができたのだった。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!