囚われの女冒険者2人に対して、ミルカが怒りをあらわにしている。
特に赤毛の方は反省すらしておらず、ミルカの怒りに油を注いでいる。
ここは俺が一計を案じてやろう。
「ふむ。では、そうだな……。おいお前ら、名前は何という?」
「私はキーネです……」
金髪の女がそう名乗る。
「あたいはメスタだ」
「よし、ではキーネとメスタ。まずはお前たち、服を脱げ」
「「……え……っ?」」
突然の俺の言葉に、2人がキョトンとする。
「お前らの罪を贖うためだ。まず手始めに、ミルカに全裸で土下座をしろ」
これぐらいが無難な落とし所だろう。
この場で処刑すればミルカは満足するのだろうが、さすがにそれはな。
意図して失敗したわけではないのだし。
「そ、それは……」
「……じょ、冗談じゃねえ!!」
キーネは躊躇い、メスタは拒絶する。
「ほう。俺の言う事が聞けないというのか? ならば、話はここまでだ。牢屋に鍵をかけ、俺たちはこの場を離れるにしよう」
「「…………」」
彼女たちの顔色がみるみるうちに青ざめる。
自分たちの置かれた状況を理解したのだろう。
こんなアジトに、人が通るはずもない。
俺たちがここを立ち去れば、彼女たちは餓死するまでここで放置されるしかないのだ。
「わ、分かりました!! ……脱ぎます……」
観念したようにキーネは上着に手を掛けると、ゆっくりとそれを下ろしていく。
そして、下着まで全てを取り去り一糸纏わぬ姿になったところで動きを止める。
一方、メスタは顔を真っ赤にして震えていた。
「うぅっ……!! そ、そんなのできるはずねえだろっ!!」
「ふむ……」
俺は牢屋の鍵を開け、中に入る。
そして……。
ボコッ!
メスタの顔を殴りつけた。
全力で殴れば原型をとどめずに死んでしまいかねないので、かなり加減をしたつもりだが……。
それでも十分だったようだ。
「ひぃっ!!」
メスタが殴られた頬を押さえて、恐怖の声を上げる。
「な、何を……」
ボコッ!
また反論してきそうな気配を感じたので、俺は有無を言わせずに殴る。
目から反抗的な光が消えるまで、徹底的に教育してやろう。
「ちょ、やめ……」
ボコッ!
「ゆ、ゆるし……」
ボコッ!
「ず、ずびばぜ……」
ボコッ!
「あ、うう……」
ボコッ!
「じ、じだがいまず……。ゆるじで……」
その後5分ほど殴り続けて、ようやく素直になってくれた。
やはり暴力。
暴力は全てを解決する。
まあ、最初から大人しく従ってくれていれば、わざわざ痛い思いをする必要もなかったのだが……。
「はあ、はあ……。うぐっ……。うえぇっ……」
涙を流して泣きじゃくるメスタ。
俺はその髪を掴んで引っ張って顔を上げさせる。
相当に手加減して殴ったとはいえ、既に顔はボコボコだな。
顔だけでは、もはや女かどうかすら分からん。
まあ、もともと美しくない顔だったし、性格もこの通り最悪だ。
特に惜しくはない。
顔も性格もそこそこのミルカを優先するのも致し方ないところだろう。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!