「素晴らしい闘志ですね……。ならば私も!!」
キーネもまた、ミルカに触発される。
彼女の脳裏をよぎるのは、ライルとの思い出だ。
『よし、ではキーネ。服を脱げ』
『……え……っ?』
『罪を贖うためだ。まず手始めに、全裸で土下座をしろ』
『そ、それは……』
『ほう。俺の言う事が聞けないというのか? ならば、話はここまでだ。牢屋に鍵をかけ、俺たちはこの場を離れることにしよう』
『…………。わ、分かりました!! ……脱ぎます……』
あのとき、キーネは全裸で土下座をした。
盗賊を無理に討伐しようとして失敗し、結果的に村へ損害を与えた責任を取ったのだ。
「確かに私も悪かったです! 悪かったですけど……あそこまでしなくても良くないですか!? あの屈辱、ここで晴らさせていただきます!!」
キーネは剣を握りしめる。
冒険者としては中堅だった彼女だが、竜の加護により今や上級冒険者にも劣らない力を有している。
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