それから、何度か繰り返したところ、ようやく女は落ち着いた。
「ふうぅ……。やっと収まりましたぁ」
女が安堵のため息を吐く。
「ご迷惑をおかけしました……」
「気にするな。それより、これで先に進めるな」
「はいぃ……」
俺は女の顔を見る。
随分と可愛らしい顔をしていた。
こんなに魅力的な顔立ちだっただろうか?
「(ふふ。ライルよ。その女のことがずいぶんと気に入ったようじゃな)」
リリアが俺の耳元で囁く。
「(俺がこの女を? 最初に俺をこそこそと監視していたような奴だし、しかもお漏らし癖があるような奴だぞ?)」
俺は小声でそう返しつつ、首をひねる。
「(気に入るとはいっても、その方向性は千差万別じゃ。このような矮小な存在を気に入ることもあり得ない話ではないぞ。余も小型の魔物をペットとして飼っていたことがある)」
「(ふむ……。そういうことか)」
俺が今までに”いいな”と思った女性を整理してみよう。
幼なじみの村娘ルーシーと、竜王リリア。
”雪原の霊峰”の近郊にある村娘、ストレア商会の頭取の娘、そして冒険者ギルドのギルマスの娘であるこの女性だ。
俺はルーシーに特別な感情を持っている。
ブリケード王国から追放されてしまった傷だらけの俺を、暖かく迎えてくれたのだからな。
彼女の蘇生に向けていろいろとがんばっているところだ。
そしてリリアにも同じくらいの大きな感情を持っている。
ルーシーを失い絶望に沈んだ俺に進むべき道を示してくれた恩がある。
それに、S級スキル竜化を持つ俺と対等に付き合えるのは彼女くらいのものだという理由もある。
”雪原の霊峰”の近郊にある村娘については、俺を慕ってくれる健気な様子に惹かれた。
一夜限りの関係ではあったが、俺の竜の加護を与えてやろうという気にはなった。
ストレア商会の頭取の娘も少し気になっている。
彼女の父の命を救った俺に対しての感謝の念と、高い戦闘能力を持つ俺に対する憧憬のような感情を持っているようだった。
もうひと押しすれば彼女の体も味わえそうだ。
そして、今目の前にいるこの女性だが……。
(ふむ。確かに、彼女に対しては他の女性とは違う方向性の感情を抱いているようだ)
例えるなら、愛くるしいペットに向けるような感情だろうか。
俺は改めて女性に向き直り、告げる。
「お前さえよければ、俺のモノを味あわせてやろう。どうだ?」
「ふぇっ!?」
女性は目を丸くした。
「そ、そんな……。ライル様にこれ以上、ご面倒をかけるわけには……」
「案ずるな。俺がお前への興味を抱いたのだ」
「…………!」
女性が息を飲む気配があった。
「いえ、でも……。私にはお付き合いしている方が……」
「それがどうした? 俺の誘いを断る理由になるのか?」
俺は女性の顎を掴み、瞳を覗き込む。
「あ……」
「どうなんだ?」
「は、はいぃ……。お願いしますぅ……」
女性が甘えるような声でそう言う。
お言葉に甘えて、俺は女性の体を抱くことになった。
(ふむ……。悪くない)
俺は女性の体を抱きしめながら思う。
胸は柔らかいし、何より反応がいい。
「ああっ……」
女性の口から声が漏れ出るのが聞こえてくる。
俺たちは、そのまま行為を続けていったのであった。
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