「自分の立場を理解しておけよ? お前が少しでも生意気な態度をとったら、あの拷問を食らわすからな?」
「わ、分かった……。だから、頼むよ。お兄ちゃん……」
「ふん。今回だけだぞ」
俺はそう言って、ガルドに許しを与える。
なんだかんだ言っても、ナタール連邦の件でよく働いてくれたのは事実だからな。
働きに関わらず罰ばかりを与えていては、他の者の士気にも悪影響が出るかもしれない。
そんな俺とガルドのやり取りを見ていた他のみんなは、感心や羨望の眼差しを俺に送ってくる。
「ライルは優しいの。腐っても兄弟――いや、兄妹といったところか」
「さすがはご主人だぜ! 例の『紅血の水晶石』も、8割方は仕上がったしな!!」
「若様にとって、この程度は造作もないことです。ナタール連邦にはたくさんの血を流していただきました」
竜王リリア、奴隷レスティ、元親衛隊隊長ロゼリアが、俺を褒め称える。
その他の面々も、俺とガルドのやり取りを見て、感心したように頷いていた。
「さて……。俺たちは無事にナタール連邦を潰し、征服した。国名を改める必要がある」
俺はそう告げる。
国が第三者によって征服されれば、国名を変更するのが慣例だ。
国名を変更した後は、新しい国の歴史が始まることになる。
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