『高松黒葉』は二重人格だ。
主人格の黒葉と、黒葉から生まれた夏咲。
彼らにはそれぞれ唯一の願いがある。
それは、もう一人の自分が消えること。
そして。
小嵐夕、桜井麻琴の――黒葉派。
夢原凜々花、佐野美玲の――夏咲派。
彼女たちもまた、好きな人のために、嫌いな人の消滅を願っていた。