ねえ
もし「明日」があるなら、何がしたい?
そう尋ねることの残酷さを、この胸のうちに繋ぎ止めることもできない。
今日、「雨」が降った。
街の音をかき消すほどの大雨だった。
“観測史上最大の豪雨”
そんなワードがテレビに飛び交う中、キミからの電話が鳴ったんだ。
喧嘩して、謝ることもできなかった私の元に。
prrrrrrrr
夜も8時を越えた時のことだった。
着信画面にキミの名前。
ひらがな表記で登録した、「だいき」の文字。
ねえ、どうして出ることができなかったのかな?
キミはいつも私に言ってたよね?
「チャンスは一度きり」だって。
夢を追いかけられるのは、「今」しかないって。
向こう見ずで無鉄砲なキミの言葉に、いつも首を傾げてた。
バカみたいに前向きなその姿が、どこか子供っぽくて。
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