目を覚ましてよ。
いつもみたいに笑って、「なんでもない」って言ってよ。
なんで寝てんの?
なんで、返事をしてくれないの?
握りしめた手は冷たかった。
ゴツゴツした豆だらけの手が、教えてくれた。
本当は頑張ってたってこと。
なんとかしようとしてたんだってこと。
時間を戻せるなら、キミに言いたいんだ。
「大丈夫」
だって。
「なんとかなる」
って。
そんな簡単なことも言えずに、態度に出てしまう自分がいた。
手遅れだってわかってても、もう——
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