結が伸介と結ばれた後、旅に同行したメンバーとの間でひと悶着があったが皆納得して2人を祝福する。
そして江渡の殿様の計らいにより2人は結の故郷の村で穏やかな暮らしをして生涯を過ごす。
その後結が亡くなった後も彼女を崇める信者達の信仰は変わることなく彼女の育った村に小さな神社が建てられた。
そして彼女のことを結姫と呼ぶようになりいつしか人々の間ではくくり姫と呼ばれるようになっていき、世界中の人が彼女のことを信仰するようになる。
そして恋愛成就や人間関係円滑の女神として崇められくくり姫伝説は姿を変えながら現在までその存在を後世に伝え続けているのであった。
これが現在日本における菊理姫信仰の源である。
番外編 完
※ちなみにお分かりだとは思いますが、史実の菊理姫伝説や菊理姫とは一切関係御座いませんので「古事記に書かれていることと違うよね」と思わないでくださいね。あくまでフィクションであり、ファンタジーですので。
そんなこと言わなくてもご理解いただけているとは思いますが、時々厳しいご意見を頂くことがあるので一応作者の保険のために書かせて頂きました。※
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かくして神子達の旅は新たな聖女伝説を生み出し現在までそれが広く知れ渡っているのである。菊理姫伝説の幕開けとされる結の子孫が今も神社を受け継ぎそこで巫女をしているという話だ。これで僕のお話はお仕舞だよ。
……ん、何。ここまで知っている僕が何者なのか知りたいって? 僕はただの旅の吟遊詩人。世界中で紡がれる物語を語り聞かせるだけのただの旅人だよ。
え、誰かに似ているって? ……この世には自分の顔に似た人が3人以上は存在している。きっと他人の空似だろう。
……どうやら疑っている様子だね。まあ、また運命が巡り会わせてくれる日が着たらその時に僕が誰なのか分かる日が来るかもしれないけどね。……だめだよ。これ以上は何も聞きだせやしないさ。
さあ、僕はそろそろ次の場所へと向かわないと。では、皆様。長らくの間物語にお付き合いくださり誠にありがとうございました。またお会いできる日まで暫しのお別れを……。
旅の吟遊詩人の話より
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