第1章 誘いの言葉
第2章 悲劇と喜劇な妄想
第3章 歪みきった学校生活
第4章 意を決しての大事な救出
第5章 今、まさに運命を塗り返す時
第6章 史上最大の攻防戦、勝負と勝利の行く先に
第7章 闇から光へと変わる世界
第8章 これからの物語に光あれ
紅葉(もみじ)家の弟として生まれた竜太(りゅうた)は姉の由美香(ゆみか)に思春期の辺りから好意を抱き、段々と惹かれていく。
相手の由美香も満更ではないらしく、竜太を一人の男性として意識し、デートを徐々に重ねるようになった。
しかし、それはただの夢物語に過ぎなかったのだ……。
季節は初雪が舞い散る真冬、両親が仲間と一緒に新幹線を利用し、遠方の海辺へと外出をするのを境に、二人はこの日を狙ってロマン溢れるデートプランを実行した。
ショッピングを大いに楽しみ、大量の買い物袋を竜太に持たせて、昼の外食の帰りにスケート場で遊び、夜景の綺麗なレストランで夕食をする約束をしたのだが、どこかで財布を落としてしまい、やむなくレストランに行くのは中止に……。
ガッカリと肩を落としながらも由美香は気持ちを切り返え、久しぶりに家で手料理のハンバーグを竜太のために披露することになった。
そんなまるで恋人のように会話を楽しみ、はしゃぎ帰ってきたのも束の間、夕方にも関わらず、いつの間にか自宅には両親が帰宅していた。
玄関には靴が並べてあるのに人の気配がしない。そして鼻をつんざく異質な香り。
気になった二人がリビングに向かった時、そこには変わり果てた父親がいたのだった……。
繰り返される裏切りと復讐、人の姿をした吸血鬼が隔離された施設にて、満月に暴れ狂う闇の世界。
そこで二人は気づいた。
この社会は既に狂っていることに……。
※この掲載している作品は全てフィクションであり、実際の人物・団体・事件などは一切関係ありません。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。