トイレのうえには

扉を開けたら、そこは思い出
シュシュ
シュシュ

知らない場所2

公開日時: 2021年7月14日(水) 18:19
文字数:426

すると目の前にまたしても扉が現れた。


「こちらでございます。」


黒男はそう言ってランを扉の前に立たせ、腕を大きく回し扉を開けた。


開けた瞬間、陽気な音楽と赤、黄色、水色、白、明るい色の光が目に入ってくる。暗闇にいたからか、とっても眩しく感じる。

ランは眩い空間へ歩み始めた。


「わあ、すごい」


そこには屋台や雑貨屋のようなものがたくさんあった。子供の好きな物を全部ここに詰め入れたような空間。そこはまるでゲームセンターと夏祭りにある屋台の雰囲気を混ぜ合わせたような空間だ。もし小さい子どもがここに来たら、駄々をこねて帰ろうとしないだろう。



ランもこの異世界のような空間に夢中になった。黒男は扉の前に立ったままである。


ランは古くて壊れてるのか動くのか分からないゲームマシーンをいじる。


「うわあ、ほとんど使えないじゃん…でもこれ、小さい頃にゲームセンターで見たことあるかも。」


そこにあるものすべて、よく見ると古くて、雑貨屋に置いてるものも誰かのお古のようなものばかりだ。





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