ぺた…ペタ…ペタ…
裸足で階段を上っていく。少しひんやりしてる。ざっと見、20段くらいでそこまで長くない。階段は二通りに別れていて、その先には1つの扉があった。
ランは扉までたどり着き、後ろをふりかえる。さっきまでいたトイレの部屋が少し見える。
この扉の先を進んだら、戻ってこられないようなそんな気がした。だけど、ランは目の前の扉を開けた。
扉を開けるとそこは暗闇だった。。あの階段のお城のような雰囲気とは違って真っ黒で何もない。ランは少しずつ、暗闇の中へ歩み始める。
真っ暗な空間を歩いてるからか、自分の足音が聞こえなくなった。とても静かだ。
しかし、ランは吸い込まれるように歩いてゆく。
「ら…さ…。……さ…」
かすかに声が聞こえてきた。
ランは驚いて足を止め耳を澄ませる。
「ランさん。ようこそいらっしゃいました。」
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