「ライトノベル」と聞いた時、あなたはどのような作品を思い浮かべるでしょうか?
ファンタジーに絞ると、ここ数年のトレンドを知る方でしたら他サイトに代表される、いわゆるネクスト・次世代系と呼ばれるものを想起される方が多いかもしれません。
そしてそういった作品をまず想起する方にこそ(もちろんそうでない方にも)、読んで貰いたいのがこの作品です。
まずあらすじにも書かれている「個性的なキャラが勢揃い」は伊達ではありません。ヒロイン達が見た目も中身も多様で魅力にあふれているのはもちろん、主人公も悪魔でありながら人を重んじる騎士という他にはない存在感を持っています。それだけではなく主人公達の周りにいる脇役も味付けが丁寧にされており、さらには敵側もただの悪役に収まらない魅力を持ち合わせたキャラが多く存在しています。
キャラが敵味方や性別問わず人を惹きつける要素を持っているので、非常に華やかな印象を感じられますね。
ただキャラが魅力的なだけではなく、物語はよく引き締まっています。
敵対者から国を守るという大きな使命を背負うだけに、スリリングな展開も多く描かれています。しかもそれは戦いだけではなく恋愛でも…!?
純愛とハーレム、一見相反する要素は果たしてどのような結末になるのか? 挑戦的な組み合わせに目が離せません。
魅力的なキャラ、恋愛、バトル、細やかなガジェットに緩急あるストーリー…
これらはかつて多くのアニメ化作品が生まれた、いわゆる「ゼロ年代」と呼ばれる時代のライトノベル作品の特徴です。そしてこの作品にはその要素がギュッと詰まっています。
それだけに、漫画やアニメなどのメディアに物凄く向いている作品だと勝手に思っています。作者を差し置いて盛り上がっていささか申し訳無いですが、それだけ絵や動きがイメージしやすい作品なんです。
昨今のライトノベルしか知らないという方も、かつてのライトノベルをもう一度味わいたい方にもお勧めしたい、期待の一作です。