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大魔法使いの祖父死んだ、そんな届けが来た。
王都から遠く離れたアルマース町、全盛を終えた祖父は死ぬまでそこでひっそりと魔法屋さんを営んでいた。唯一の肉親だった孫息子のセキ・トウキトーゼは王都でしていたメイド(男)を大魔法使いの孫だとバレたことで解雇され、職探しと遺品整理のため街に来ていた。
そこは一月も開けてきたせいか荒れ放題、魔導者や杖ならまだ使えるが、それ以外の道具は使い物にならない。オマケに浪費家だった祖父が残した借金まである。どうしたものかと頭を抱えていたら、杖から悪魔(目を疑うほどの黒髪イケメン)が現れる。
「君が大魔法使い様の孫息子か。うーん……才能も魔力も月並みだが……可愛いな。跡取りには申し分ない、お兄ちゃんって言っていいんだよ?」
「き、気持ち悪い……」
祖父を崇拝していたらしい自身を兄と名乗る不審者ことイケメン大悪魔マオ(推定年齢2000歳)と、男の娘合法ショタセキ(25歳)が魔法屋さんを再び立ち直す。真面目なセキと弄びたいマオの攻防の末、悪魔との真実の愛は存在し得るのか、元メイドには荷が重すぎる!