配達の仕事は納品だけが仕事だとイメージする人は多い。私もそう思っていた。
「やっと終わりましたねー!疲れたー」
「……まだ終わりじゃないよ?」
「……はい?」
そう話している間に知らない仕事が始まった。荷物の引取りだ。
最近では一般の家にも少しづつこのサービスが浸透してきたがまだ知らない人が多いようだ。私たちは会社規模の引取りに行く事になった。
今日は2件回る予定になっている。1件目はボルトの会社で2件目は総合会社だ。
ボルトの会社は結構ハードだ。何せ重いものしか出てこない。1番手強いのは寸切だ。
2m程の長さの鉄素材の棒が20本束になっているのだ。私がフラフラしている間に妃乃さんは殆ど運んでいた。
息を切らして車に乗っていると、妃乃さんが気を使って飲み物をくれた。
「す、すみませんありがとうございます。妃乃さんは凄いですね」
「物にも持ち方があるんだよ。今度教えてあげるね!」
「よろしくお願いします!」
2件目は総合会社で重いものも軽いものも入り交じった荷物だったので、何とか終えることが出来た。車はパンパンだ。
荷物の振り分けは中の人がやってくれるので後は帰るだけだ。報告を終えて妃乃さんに感想を聞かれて"きつい"の一言だった。
家に帰ると疲れが襲って来てすぐに寝る……という訳には行かず。この仕事をしっかりこなす事ができるのかで不安になってしまった。
「力仕事できるかなー……」
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