「ここだ、ホストクラブ優」
じっとシンが見つめていると出入り口のドアが開き女性客とホストが出てきた。
ホストと女性客はシンに築き女性客が「可愛い」と言って触ろうとしたその時、シンは女性から逃げ店の中に入った。
ホストは女性客から離れ中に入ると他のホスト達に知らせた。
「今、猫が入った、捕まえてくれ」
「居た」
「……」
捕まえに来るホスト達からシンは必死に逃げ回った。
そして突然、現れたホストにシンは捕まりもがいた。
「離せ…」
「シン、落ち着いて」
「……」
聞き覚えのある声にシンはおとなしくなり人間の顔を見た。
「慎平」
「皆、この猫は俺の猫なんだ、ゴメン」
「慎平さん、今は仕事中だから」
スタッフが話しかけると慎平はシンを抱っこ「すみません」と言って控え室に行き中に入った。
その後、慎平はシンをおろし話しかけた。
「俺に用事があってきたんでしょ、何?」
「あんたに会いたくて来た、用事はない」
「話し相手になってあげたいけど今は仕事中だからなぁ」
「仕事が終わるまでここで待ってる」
「遅くなるよ、良いの?」
「あぁ」
「わかった、用事があるとき呼んで」
「わかった」
「……」
優しく微笑み慎平が控え室から出ていくとシンの胸がドキドキ高鳴った。
「ドキドキする、何でだろう」
そうシンが口にしたその時、シンの身体に異変が起き息が荒れ始めた。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
その後、シンは倒れ眠りについた。
10分後、目を覚ましたシンは人間で全裸姿に驚いた。
「憎い人間に変身するなんて…」
ショックを受けているとシンは気配を感じ慎平のロッカーの中に隠れた。
それから暫くして気配がなくなるとシンはロッカーから出て慎平が着ていたスーツを借り着始めた。
「慎平、驚くだろうな」
ロッカーに付いている鏡を見つめながらシンは髪に目を向けた。
「白と茶と黒、三毛猫のシンだってわから…ないよな…」
ロッカーを閉めたその時、控え室のドアが開き慎平が入ってきた。
慎平はドアを閉め自分のロッカーに近づき人間姿のシンに目を向けた。
「誰ですか?」
「俺だシンだ」
「シンは三毛猫の名前ですよ、あなたの名前も…そのスーツ俺の、何で着てんですか」
「信じてくれ俺は三毛猫のシンだ」
「警察を呼びます」
ポケットからスマホを取り出し連絡しょうとしたその時、「やめろ!」と言ってシンは慎平に飛びかかりそのまま倒れ唇と唇が重なった。
その後、シンが身体を起こし驚いた顔で見つめると慎平も見つめた。
「……」
「……」
「お前ら何してんだ?」
「……」
「……」
オーナーに話しかけられシンと慎平は慌てて立ち上がり慎平はシンから少し離れた。
「オーナー、不審者です警察を呼んでください」
「俺は不審者じゃない」
シンの言葉にオーナーが口を開いた。
「慎平、彼は本当のこと言ってるよ」
「……」
「……」
オーナーの思わぬ言葉に慎平とシンは驚きで無言になった。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!