今回は本当に怖い思いをしたが、私は佐藤さんを憎むことはできなかった。佐藤さんは、本当に素晴らしい職人だったのだと思う。何十年もひとつのことを継続すること、究めていくこと、それは並大抵の努力ではできない。だからこそ、現実を受け入れられずに地縛霊となってしまったのだろう。
今までの自分を振り返ったら、これだけは頑張ると決めたはずなのに言い訳を探してはやめて、を繰り返してきた人生だった。いろいろなことに挑戦するのは悪くないが、もう少し芯をしっかり持って、何かひとつでも「これだけは自信がある」と言えるものを作っていかねばならないと思った。
佐藤さん、ありがとう。
私は、あなたから恐怖と学びをもらいました。
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