連載中 長編 SF / ホラー

「何一つ取り柄もない15歳の少年が脱出率0%の迷路を突破するを証明せよ。ただし、彼が何一つ取り柄もないのが取り柄な故、異端であることは考えないものとする。」 ──少年は空白だった故に、空白の中の殺戮者になった。

公開日時:2021年5月8日(土) 20:00更新日時:2021年5月16日(日) 05:10
話数:3文字数:6,835
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あらすじ

それが起きたのは突然だった。

 

空白で、無情で、非道で、絶望的な脱出率0%の迷路で何一つ取り柄のない15歳の少年たちは戦った。

 

そこにはいるが、いざ居なくなっても誰も困らないそんな普通の15歳。

人に迷惑は掛けないが、人からも迷惑を掛けられない、そんな普通の15歳。

人を悲しませもしないが、喜ばせもしない、そんな普通の15歳。

そんな普通で普遍のなんの取り柄もない15歳。

そんな彼らの前に突如現れた宇宙人はこう言った。

 

「我々は地球を救いに来た。 生き延びたければ我々が用意した迷路を脱出せよ。ちなみに脱出率は0%だ」

 

さて此処で問題だ。

 

「何一つ取り柄もない15歳の少年が脱出率0%の迷路を突破するを証明せよ。ただし、彼が何一つ取り柄もないのが取り柄な故、異端であることは考えないものとする。」