「本上(もとがみ) 英雄(ひでお)さん。私の名はセレス。あなたからすれば、異世界であるガイヤを管理する三女神の一柱です」
「あの、すみません……違うんです」
「え、何がですか?」
「名前の読みが違うんです。それ、本上(もとがみ) 英雄(◯◯◯◯)って読みます」
それが全ての始まりだった。
不慮の事故で命を絶ったゲーム好きのプログラマーは、ゲーム機が存在しない異世界ガイヤで勇者として生き返った。
「ガイヤの世界に危機が迫っています。どうか勇者となって、世界をお救い下さい」
「え? お断りします!」
女神に世界を救って欲しいと頼まれるが、ゲーム機が存在しない世界に、興味はないと速攻でお断り!
泣き出す女神に困り果てた勇者は、異世界にゲーム機をもたらすのを条件に、渋々異世界ガイヤへ降り立つことに……。
女神から授かったスキルは、経験値取得にボーナスが入る【女神の祝福】(呪い)や、一度だけ仲間のステータスを書き換えられる【デバッグスキル】、そしてなぜかゲームアクションの【Bダッシュ】……。
ゲーマーとプログラマーのスキル、そして呪いを引っさげて、ゲーマー勇者が異世界を救うべく、ガイヤの大地へ旅立った。
旅の途中、偶然迷い込んだ森の中で異世界の少女と出会う勇者……それは最悪なファーストコンタクトだった。
森の中に響く勇者の悲鳴と、唸る少女の腹パンチ!
全裸の勇者と少女が出会ったとき、運命の糸は雁字搦(がんじがら)めに絡みつき、否応なしに少女と世界の運命をぶっ壊していく。
果たして、ゲーム機がない異世界に真の廃人ゲーマーが降り立ったら、世界はどうなるのか? これはのちに『勇者』『ゲーマー』『変態』『ロリコン』と、数々の二つ名で語られる廃人ゲーマーの物語である。
注)この物語はフィクションです。
登場するゲーム機とソフトは架空の産物であり、実在の人物や団体などとは関係ありません。
各話サブタイトルに『☆』が入った話数には、イメージイラストが掲載されています。
この小説は『なろう小説』『カクヨム』『アルファポリス』『ノベルプラス』『マグネット』にも投稿しています。