とりあえず今はどの時間軸なのかの確認が必要だ。
とりあえず近くにいるメイドに聞いてみることにした。
「ごめんなさい。今は王暦何年。」
メイドに聞いてみたらみんなが動揺している。
ゲームの世界にミリーナの日常生活が描かれた場面は無いがおそらく多分本物のミリーナはもっと言葉使いが悪いのだろう。
だから突然丁寧な言葉を使ったことによりメイドは驚いているのだろう。
「はははい。今は王暦865年です。」
王暦865年ということはゲームが始まる3年前だ。
つまり計算するとミリーナは13歳だ。
ちなみにこの世界ではみんなが集まって授業を受けるのはごく一部であり、16歳から18歳までが基本となっている。
それまでは家庭教師を雇うのが一般的となっている。
そのような教育法のため日本よりも貧富の差が大きいことがよくわかる。
これまで当たり前だった常識は通用せずにとにかく上下関係に気おつけるようにしたほうが良さそうだ。
「ミリーナ様、お食事です。父上と兄上がお待ちですよ。」
どうやら家族と一緒にご飯をだべるようだ。
食事での会話でミリーナではないとバレたら大変だ。
ミリーナの異変に気付かないことを祈るのみだ。
「分かったわ。今すぐいくから。」
そう言ったらメイド達は珍しいものを見るようなで見てきた。
どうやらミリーナという悪役令嬢は本当に人間味のない人間だったようだ。
こんなに恐れられているミリーナが周りの信頼を回復するにはどのくらいの月日がかかるのかと考えたらゾッとした。
とりあえず不安しかない。
「おはようミリーナ。」
ミリーナの父親へリンと兄のラグナはもう朝食を食べていた。
この二人のことを説明しておくと父親のへリンと兄のラグナはゲーム内ではミリーナのことを溺愛していた。
だからこそミリーナが侮辱されればその侮辱した家を取り潰すこともあった。
そのためミリーナの評判は一部を除いて悪かった。
最後ミリーナの処刑を反対した人物はミリーナの父と兄しかいなかったほどだ。
ミリーナは今までかなり甘やかされていたようだ。
そんな事を考えていると父が「珍しいな。朝起きるのがいつもよりも早いじゃないか。」と言ってきた。
朝起きるのが随分と遅れてしまったと思っていた私はこの反応に驚いた。
本物のミリーナはどんだけダラダラしているのか。
いつもダラダラしているくせにミリーナは太っていない。
なぜかというとミリーナは毎日朝食を食べた後3キロのランニングをしているからだ。
これはゲームでの運動会イベントでミリーナが大活躍した時に語られた。
そのため学園内では運動派の男子の支持が高い。
最後の婚約破棄イベントまで運動派男子に従われていた。
しかしその設定が周りの女子達に嫌われる原因となる。
運動派から頭脳派に変えたほうがよさそうだ。
そんな調子で私はミリーナという人物を頭脳派にするという方針をもとに入学までにかなりの勉強をした。
元々の私の学力があったおかげか最後の方は家庭教師からもう教えることがないと言われるほどだった。
そして月日は入学式まできた。
最低最悪な未来を避けるためにとに学園ではとにかく真面目で頭が良いことをアピールせねば。
王暦868年、ついに物語の始まりとなる入学式が行われた。
学園の校舎は21世紀出身の私がみてもすごいもので歴史の重さを感じさせてくれる。
私はかなり偉い立場の人間なので入学式の新入生からの挨拶を代表としてすることとなった。
とりあえず良い学園生活が送られるように頑張りましょうてきな事を言っておいた。
私はこの世界で生きるためにまず好感度を上げることを優先としていた。
そこでまずヒロインのコレットを見つけようとことになったのだがコレットはすぐに見つかった。
コレットは粗末な服を着ていて他の人と比べると分かりやすく粗末だった。
まず私はこの学園に制服制度を作るために生徒会長になった。
ただここで問題が起こってしまう。
無理矢理権力を使って異例となる一年生の生徒会長となってしまったせいで周りの好感度がかなり下がったのだ。
そこで制服制度を作ったけど無理矢理すぎて周りは受けいられずに制服をつけている人はあまりいなかった。
ここて強制的につけさせることもできるがこれ以上は好感度を下げたくなかったのでしないことにした。
ただここで私は諦めずにコレットの好感度を上げることに努力を費やした。
コレットにはたくさんのドレスや宝石を買ってあげた。
コレットの両親には金銭をあげて生活支援をした。
いじめから守ってもやった。
しかしその行動が他の貴族達を敵に回してしまう。
ただそれでも私はコレットを守ってやった。
ただその行動を気に入らなかった貴族によって国家反逆罪にかけられてしまう。
父や兄が裁判で必死に戦ったものの判定は変わらずに処刑になった。
処刑日は皮肉にもゲームと同じ王暦870年12月25日。
そしてループ1回目はバッドエンドとなって死を迎える。
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