まーそんな訳で、私たちは川の方へやってまいりました!
「川の近くまで、来たけど何をするんだ?」
「それはだねえ、釣りをするのだ!」
「釣り? ってなんだ」
「えっ、知らないの。ほら漁師さんとかが、釣竿をたらして、魚がそれに引っかかる。で、その魚をゲッチュ。それが釣り! 昔、お父さんに連れてってもらってたなあ」
懐かしい。と言っても私は1匹も釣りあげた事ないけど。正直釣りは難しい。あんなに、待ってたら速攻で日が暮れるし、そもそも浮きが動いたと思って何回も引き揚げちゃう。
「はあ、釣り……。ってなんだよ。でも、魚は多分ここじゃ取れないぞ」
「え?」
「魚とかいうのは貴族様にしかお目に書かれない高級食材だからな、俺も名前を聞いたことしかない。って言うか俺たちそんな道具持ってないぞ」
それもごもっともだ。そうだったのか、何ということだあ!てっきり、カリーナが魚を食べてたし、川で取れたとか言ってたから、そんなあ。
「そっかあ、でも!」
私が急に押したのでマシューが川へ落ちた。まあ、浅瀬だし、
「ブワフぅ! お前あぶねーだろ! 急に何すんだよ。ビショビショ、ナギお前!」
「アハアっお二人とも、水浴びでしょうか。では、私も!」
ナオミちゃんに突き落とされた。この子意外と力あるわ。
「うわっ、ナオミちゃんやったな!! この、脱がしてやる。フフフっ!!」
「きゃっ!! はっ破廉恥な!」
こうしてわたしたち3人は川場で遊びまくりまして、ナオミちゃんのスーパーボディを堪能しました。てかマシューはちょっと顔が赤くなってたなあ、恐るべしスーパーナオミ!
「いやー楽しかったあ! また、来ようよ!」
「そうですわね! また、試験が終わったら、来ましょう!」
「ふー、そうだな。また来よう。あれ、そう言えばゾローグはどうした?」
「そういえば!!」
噂によると夜間まで、大きな木の下でずーっと長い木刀を振り回している亡霊を街の人が見たとか、見ていないとか。
〜〜翌日〜〜
「あっレインちゃーん!」
「どうしたんですか、あなたは。そんなに大声で呼ばなくても」
「ああ、ごめんごめん。どうしても渡したいものがあって」
「渡したいもの?」
「そうそう、はいこれ!」
そう言って私は銀色のヘアピンを渡した。
「これは、髪留めでしょうか?」
「そーーーう! レインちゃん最近髪伸びたかなーって思って、それで髪邪魔になるかなって、本とか読んでる時に鬱陶しくない?」
「……。お気持ちだけ受け取っておきます」
「まっ、気に入ったら付けてみてよ! 世界変わるからさ。んじゃ——また!」
そのまま、図書室へ続く廊下から、私は教室に入っていった。
昼食の時にレインちゃんがヘアピンをしてくれていたのが目に入ったのでした。
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