西ノ坊甚六は世界を股にかけるスキーヤーだった。
かつてオリンピックでメダルを取り、危険な動画の撮影に挑むスタントマンのような生き方をしていたが、世界で最も危険な山であるK2にヘリコプターからダイブして滑走していたら、雪崩に巻き込まれてしまった。
そうして目を覚ましたのが……見たこともない異世界だった!
甚六は入国審査官のユーたんに入国拒否をされ、さらには奴隷にされてしまうが、本人にその自覚はなく、むしろ手玉に取るほどで、その身一つで人々を魅了していく。
広場でブレイクダンスを踊ってたら、チェスナット王国の第3王女に目撃されてしまって、政略結婚から逃れるために私を誘拐して! なんて頼んでくる始末で、甚六はユーたんと500歳を越えた幼女と協力して、結婚式当日に乗り込んで本当に花嫁を奪ってしまう!
逃げた先でなんだかんだでユーたん、第3王女、幼女にモテモテのハーレムを完成させてしまうが、オレはただ、雪が降ってるところに行って滑りたいだけなんだが? なあ、雪はいつ降るんだ?
さあ、読んでいたら滑りたくなってきただろう? 雪山に行きたくて仕方が無いだろう?
これはスキー、スノーボード、そして横乗りライク全ての人々に贈る、異世界滑走譚である!
▼この小説は主人公の視点が切り替わる群像劇となっております▼
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