「皆さん、六月ももう終わりですね! 時期が来たら、海行きませんか!?」
朝のLIZEチェック中。来るだろう来るだろうと思っていた提案が、優輝さんから来ました!
そうそう。このチャット、優輝さんと私の提案で、近井さんも招いています。そんなわけで、まりあさんとは、正式に場をセッティングする前に、お知り合いになりました。
「ぬっふっふっ。そう仰ると思って! アメリちゃんの水着、新調しましたよ!」
一同から「おお~」とメッセージが寄せられる。
「猫崎さん、普段はそういうノリなんですねえ」
と、近井さん。
「あはは。これでけっこー、ノリが良かったりします」
照れ猫スタンプ。
「神奈さんがいると、場が一段と明るくなりますよね。で、神奈さんはどんな水着を新調なさったんですか?」
「あ」
優輝さんの質問に固まる。肝心の、自分の水着忘れてたあああああ!
「あー……すっかり忘れてました。こっちに移ってから、プールや海に行く習慣がなくなってたもので……」
「でしたら、一緒に買いに行きませんか!?」
おおう、由香里さんすごい食いつきよう。さすが、おしゃれガール。
「ほかに、今年着る用の水着を持ってない方は?」
近井さん、優輝さん、白部さん、まりあさん、ミケちゃん、クロちゃんがYES。ノーラちゃんも、持っていないとのこと。
「あれ? 姉さん、今年水着買ってたっけっすか?」
「おん? 昔買った、競泳水着じゃダメか?」
「ダメですよー、久美さん! おしゃれしましょう、おしゃれ!」
凸凹コンビと由香里さんが、わちゃわちゃ。
「もしよければ、これからみんなで水着買いに行きませんか?」
提案する由香里さん。ファッション関係は独壇場だね。
「あれ? 由香里ちゃん、こないだ自分と一緒に買ったっすよね?」
「わたしたちだけ行かないってのも、寂しいでしょ。ウィンドゥショッピングだって、楽しいし」
「そっすね。じゃー、決を採るっすか」
というわけで、行けそうな人は挙手することになり、全員挙手の絵文字。
「お、こりゃ幸先いいっすね」
「けってーい! では、時刻を決めましょう」
おおう。由香里さん、テンション高い。ほんと、こういうのお好きなのねえ。
現地到着時間についても決を採り、十一時に集合という形に。
近井家の詳しい住所を知ってるのが私だけなので、近井さんは私が乗せていくことに。すでに、チャイルドシートは買われたそうで。まりあさんは、白部さんと相乗りすることになりました。
◆ ◆ ◆
運良く「るるる」に三台ぶん空きがあったので、そちらに駐車。近井さんを改めてご紹介した後、お昼をどうしましょうという話になったのだけど。
「カタツムリ! ともちゃんに、カタツムリの良さ教えたい!」
というアメリちゃんの猛プッシュで、「シャンデリア」さんで、お昼をいただくことになりました。
店に着くと、なにしろ十三人という大所帯だから、わりと席がバラけてしまう羽目に。
私とアメリ、近井さん親子が相席。別のお客さんを挟んでかくてるの皆さん、さらにだいぶ遠くに、白部姉妹と宇多野姉妹が相席。
全員でわちゃわちゃおしゃべりできないのは寂しいけど、そのぶん近井さんと語らいましょう。
「ともちゃん! ここ、カタツムリが美味しいの!」
アメリちゃん、相変わらずエスカルゴの猛プッシュ。エスカルゴ業界の回し者みたいな様相ね。
「おかーさん、それ食べてみたい!」
「友美には多すぎるから、お母さんと一緒に食べましょうね」
とりあえず、エスカルゴをシェアすることに決めた模様。メインは、ともちゃんはお子様ミートソーススパゲッティー、近井さんはオニオンソースハンバーグランチに決めたようです。
私とアメリも、とりあえずエスカルゴは決定として……。アメリはこれにナスのミートソーススパゲッティーをメインディッシュとして選択。
で、私は……近井さんと同じのでいっか。というわけで、オーダー。
待っている間、近井さんとおしゃべり。こないだ「ディスティニー」の新作アニメ映画を見たらしく、「アメリちゃんとぜひ! 面白いですよ~」と猛プッシュされました。なんか今日は、みんな押しが強いね。
ふと、かくてるチームのテーブルに目をやると、ワインボトルが。久美さん……。しかも、優輝さんとさつきさんの前にもワイングラスが。
「あーあ。帰りはまた、わたしが運転かー」なんて、由香里さんのぼやきが聞こえてきそう。
まりあさんたちは遠すぎてよくわからないけど、クロちゃんとノーラちゃんってどんな会話するんだろう? 趣味が間逆すぎて想像できないな。
とりあえず、ランチセットを頼んだので、セルフサービスのスープでも取ってきましょうか。近井さんと一緒に、サーバーへ。こう暑いと、あまりスープって気分でもないけど……。まあ、せっかくセットだし。
……戻り!
まずは、スープをいただきますしましょう。キャベツのスープですね。うん、美味しゅうございます。ただ、やっぱり暑いな。冷製スープだったら良かったんだけど。
おかわり自由だけど、ちびちびいただくことにしましょう。
その間、近井さんと再び雑談。セキセイインコ、小さいけれど、あれはあれで飼うのが大変なようで。特に、鳥を診れる病院が少ないのがネックなのだとか。たしかに、そう言われるとそうかも知れない。
遠野家……近井さんの実家の近くには、鳥の扱いが上手い獣医さんがいて、随分助かったそうです。
「メスの場合、特に卵詰まりが怖いんですよ」
小鳥は去勢・避妊が無理なので、とにかく発情に気をつけながら飼育するらしい。具体的には、あまりおもちゃを増やさないとか。オスメスともに精巣腫瘍や、卵詰まり、特に後者はかなり厳しいらしく。放置すると死に至るという。
猫の飼育も大変だけど、小鳥もお手軽ってわけじゃないのね。
ほかには、餌量の制限や冬季の保温、昼夜の日照コントロールなど、気をつけることが山積みだそうで、舌を巻く。セキセイ道、深いなあ。
ただ、それらの大変さを上回る可愛さなんですよ、ととろける彼女。ともちゃんが大きくなったら、お迎えしたいですね、とのこと。
なんだか私もセキセイに興味が湧いてきたけど、やっぱり、もしうちで飼うとしたら、慣れてる猫かなー。アメリが興味津々だし、色々教えてあげられるし。
まあ、動物はみんな可愛いですよね。植物も。
そうこうしてると、私たちの料理が来ました。
いただきますの後、さっそくエスカルゴをふーふーして、ともちゃんに食べさせてあげる近井ママ。
「美味しい!」
お目々キラキラ。
「でしょー」
アメリちゃん、ドヤ顔。ほほえま。
「おかーさん、もう一個ー」
「これで最後ね。ミートソース食べられなくなっちゃうから」
二個目を、美味しそうに食むともちゃん。教祖・アメリ様によるカタツムリ教は、布教に成功したようです。
私たちも、いただきましょうか。……うふふ、たしかに美味しいよねー。ほんと、アメリがハマるのも納得の美味しさ。
続いて、メインディッシュを……。こちらも、肉汁がじゅわっと美味しい。半熟卵の黄身を絡ませると、なお良し。
エスカルゴを平らげてしまったアメリちゃんも、続いてスパゲッティーを美味しそうに食べています。
こうして、我々は美味しくごちそうさま。ほかのテーブルの皆さんも、だいたい終わってるみたいです。とりあえず、レジを混雑させてもあれなので、一足先にお会計だけ済ませちゃいましょう。
全員のお会計が終わったら、いよいよ水着ショッピングですよ~!
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