おっと、アラームが鳴った。ごはんを炊きに行く時間ですねえ。
んーっ! 今日もよく仕事したあ! まだ折り返し地点だけど。
ごっはっんっをたっきにっ、いっきまっしょ~。
……戻り。少し休憩するかなあ。
「アメリちゃん。さっきの漫画借りていーい?」
「おおー? いいよー」
お昼寝から目覚め、ブロック遊びしてるアメリに本を借りる。まあこれ、もともと私が買ってあげたものだけど、そういう分別は付けないとね。
ぱらり……ぱらり……。
へー。空気って、加熱されると水蒸気を多く含めるから、夏は服が乾きやすいんだー。
自販機ってあれ、一種のロボットだったんだ……。
この漫画、大人が読んでもためになるわね。子供向け科学読本、侮りがたし!
ありゃ、アラームが鳴りましたよ。思わず読みふけってしまった。
「アメリ、本ありがとね。それじゃー、ごはん作りに行きましょー!」
「おおー!」
というわけで、らんらんとキッチンへ!
◆ ◆ ◆
「さて、今日の晩ごはんは冷しゃぶです」
「おお? 何それ?」
「冬にしゃぶしゃぶやったでしょう? あれの冷たい版なのですよ」
「おおー!」
キラキラ瞳を向けてくるアメリちゃん。
「というわけで、さっそく作っていきましょー!」
例の脳内BGMスタート!
「アメリシェフに重要ミッションです! レタス二枚を一口大にちぎって、ミニトマトのヘタを取って半分にカット、きゅうりを千切りにしてください」
材料を並べながら指示を出す。
「らじゃー!」
しゅびっと敬礼して、テーブルのまな板に向かうシェフ。
一方私は、お肉とおネギの担当です。
料理酒を大さじ二杯入れたお湯を沸かし、冷凍ネギをさっとお湯にくぐらせて解凍。ザルに載せて水を切った後お皿に乗せ、自然冷却。
続いて、しゃぶしゃぶ用豚ロースを一枚一枚丁寧に加熱し、アクが出ればそのたびにきちんとすくう。
火が通ったお肉はザルに揚げ、これも自然冷却。
ふう、暑い。まだ春だからいいけど、夏にやりたくない作業だねえ。
「できたー!」
「はーい、ありがとねー。そこに置いといて~。もひとつお願いいいかな? うちわ……これね。これでザルのお肉を扇いでくれる?」
「はーい」
うちわを手渡すと、ぱたぱたと扇ぎ始めるアメリちゃん。いつぞやのちらし寿司を思い出すね。
よし、ラスト茹で上がり!
「じゃ、そのまま扇いでてねー」
今のうちにごはんを切り、続いて盛り付け。レタス、きゅうり、トマトの順に盛っていく。
「はーい、扇ぐのやめていいいよー」
肉を受け取り、お野菜の上に盛り付け。あとは、ごまとおネギをまぶしてポン酢をかけたらかんせーい!
「はーい、お疲れ様でしたー。いえーい!」
「いえーい!」
ぱちん。
おなじみのハイタッチをし、ごはん、麦茶とともに配膳していく。
配膳が終わると、エプロンを外し対面に着席。
「それじゃー、いただきましょう。いただきます!」
「いただきます!」
ぱくっ……うんうん、さっぱりしていて美味しい! ごまだれバージョンもいいけど、ポン酢も良き哉良き哉。
アメリちゃんも、美味しい美味しいと食べてくれて、お姉さん嬉しい!
まだレタスがだいぶ余ってるけど、何に使おうかな? 雑にサラダでもいいけど、こないだみたいに加熱して食べてもいいよね。
そんなこんなでごちそうさま。今日も美味しいごはんに感謝。
今日はもうお風呂入ったけど、汗かいたしもっかい入っちゃおう!
お仕事、ダンス、お風呂の後は、再びお仕事モード。アメリちゃんが眠そうにしていたので、今日は早めに休ませて消灯。
デスクとモニタの明かりに照らされ、明日の糧のためにバリバリとお仕事に打ち込むのでした。
◆ ◆ ◆
午前中に松戸医院での予防接種を済ませ、お昼はドラッグストアに寄るついでにそのすぐそばのラーメン屋さんに入ってみました。
病院でも、アメリは注目の的だったなあ。そういや、猫耳モードで行くのは初めてだものね。
で、肝心のラーメン屋さんだけど、店主のおじさん一人で回してるらしい、カウンター席だけのこぢんまりとしたお店で、いかにもラーメン屋! って感じの佇まい。そして、やっぱり店主さんと先客さん、猫耳にびっくり。はは、もう慣れたもんですよ。
女二人の親子連れでラーメンってのもちょっと敷居高いけど、さつきさんと久美さんがつけ麺が美味しいとイチ押ししてたので、頼んでみることに。
ここは食券式なので、二千円投入してつけ麺八百円ナリの券を得て出す。ランチタイムは一品付けてくれるそうなので、二人でチャーシューをおまけにつけてもらうのでした。
しばらく待つと、出てきました! 具はチャーシュー二つに、ほうれん草、もやし、海苔、メンマ。そしてつけダレ。では、さっそくいただきましょう。
二人でいただきますの合唱をし、つるつるっと。
あら、美味しい! さすが、かくてるハウス凸凹コンビ情報! 鰹ベースのいいおだしが出たスープがグー!
「おねーちゃん、美味しい!」
アメリが率直に褒めると、猫耳に面食らってた店主さんもにっこり。
いやー、結構ボリュームがあったけど、するっと食べられてしまった。ここ、いいわあ……。このドラッグストア来たら、今度も寄ってみよ。
ごちそうさまをすると、店主さんが愛想良く「ありがとうございましたー」と言ってくれる。
さて、もうすぐみんなが来るね。帰って用意を整えましょ。
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