神奈さんとアメリちゃん

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第二十一話 子供が大好きな料理といえば?

公開日時: 2021年4月17日(土) 12:01
文字数:2,358

「たっだいま~!」


「ただいまぁ~!」


 二人で仲良く、おうちにゴールイン!


「ご主人様、お風呂入る?」


 おお、あのお風呂嫌いだったアメリが自発的に……! 感慨深いわあ~。


「うーん、そうだねー。夕ごはん火を使うんだけど……結構手間かかる料理だし、さっきお菓子食べたし、お米炊かなきゃだし、先入っちゃおうか。一日に三回お風呂入っちゃいけないなんて決まりないしね!」


 というわけで、まずはこざっぱりしようということになり、炊飯釜で無洗米を水に浸してからお風呂へGO! 今日も湯船で、魚くんちゃんと戯れるアメリがラブリー。


 お風呂を出てまずは一休み。しばらく経って、汗も引いたしお米の浸水時間も十分なので、お料理頑張りましょー!


「今日は何食べるの?」


 興味津々なアメリ。今朝、挽き肉とか不思議そうに見てたものね。


「今日は子供に大人気の、ハンバーグっていう料理を作っちゃう! アメリも絶対気に入るよ! ってことで、少し手伝ってね」


 はーい、という声を受け、今朝購入した材料を調理台に並べていく。アメリも風邪から回復して食欲十分、私の仕事もオフという好条件の日なので、今日は手間暇かけた愛情料理を作りますとも! 最近色々忙しかったり、アメリが体調不良だったりでお手軽料理が続いちゃったしね。朝の私のダメぶりは、言わずもがな。


 さてさて。アメリが見守り、脳内に例の三分でクッキングするBGMが流れる中、頑張って作っていきましょー!


 まず、先ほどお米とお水を仕込んだ炊飯器くんの出番! 炊飯スイッチをぽん! と一発。これでご飯はOK! 百円高いだけで研ぐ手間いらずとか、無洗米って便利~。


 続いて、玉ねぎをみじん切りに。う~目に染みる! アメリも「目痛い~!」と苦情を訴えてくる。玉ねぎを切ると涙が出ちゃうんだよ~、とざっくり説明。


 刻み終わったらレンチンでもいいんだけど、炊飯器と一緒に使ったらブレーカーが落ちること必至なので、フライパンで飴色になるまで炒めま~す。これを平たい皿に空けて、効率よく冷やす。


 そして、パン粉も牛乳に浸す。さらに、ボウルに入れた挽き肉にお塩を加え、粘り気が出るまでこねこね。


 粘りが出たら、冷えた玉ねぎ、牛乳に浸したパン粉、とき卵、挽き肉をわちゃわちゃと混ぜて塊に!


「アメリー、出番だよー。手伝ってねー」


 アメリの小さな手にサラダ油を少し塗り、彼女の手のひらサイズの小さめなお肉の塊を渡す。私の手も同じように、サラダ油でぬらつかせる。


「こうやってね、左右にぺしぺしして空気を抜くんだよ。十回ぐらいやればいいかな?」


 左右の手にお肉を交互にリズミカルに移し、お手本を見せる。「おお~!」と言いながら、たどたどしいながらも真似するアメリ。


「そうそう。上手、上手! も一個作ってみよう。生のお肉は舐めたりしちゃダメよ」


 そんなわけで、中小計四個のハンバーグのタネが完成! あとはこれをまずフライパン上で中火で表面を固め、表面が固まったらあとは弱火で蓋をしてじっくり。タイマーを六分にセット。


 あとは付け合わせを作る。まず、ポットの熱湯を鍋で沸騰させ、冷凍ブロッコリーと汁を切った缶入りコーンを茹でまーす。


 続いて、別のコンロ口で目玉焼きを二つ焼く。私個人としては「白い膜がかかるぐらいの片面焼き半熟」が好きなので、さっと少量の水を入れ、ガラス蓋をして蒸し焼きに。白い膜でうっすら黄身が覆われたら、火を止めてあとは予熱に任せる。


 さて、ブロッコリーは茹ですぎるとぐでぐでになるので火を止めて、お湯からザルに上げまして。タイマーが鳴ったらフライパンの火を一旦止めて、お湯にくぐらせた後水気をぬぐったお皿に、ハンバーグ、ブロッコリー、コーンを載せ、ハンバーグの上にとろけるチーズを載せて、さらに目玉焼きでサンドイッチ。


 あとはフライパンで、ケチャップとウスターソースを混ぜてハンバーグにかけて完成! 個人的にはおろしポン酢の和風派なんだけど、アメリの初ハンバーグだしね。オーソドックスかつ豪華にいきましょ。そういう意味では、子供が嫌いなことで有名な人参も、あえて付け合わせから外している。今度、個別に好き嫌いを確かめてからのほうがいいよね。


 お米もいい感じにちょうど炊き終わったので、いざ実食!


「はーい、じゃあいただきます!」


「いただきます!」


 アメリもいただきますとは言ったけど、初挑戦の料理をどう食べたものかと悩み中。


「この間ホットケーキ食べたでしょ。あんな感じに、ナイフで切って、フォークで刺して食べるんだよ」


 まずはお手本を見せる。同じように口に運ぶと、彼女が「おお~!」と声を上げる。ただアメリ、なんかハンバーグばっかり食べてご飯口にしてないな。


「そういうのはおかずっていってね。お米と交互に食べるんだよ」


 お手本を再度示すと、彼女もそれにならう。再度「おお~!」と感心。「美味しい、美味しい」と一所懸命に食む。


「ごちそーさまでした!」


 アメリのハンバーグのほうが小さいので、先に食べ終わった模様。


「気に入った?」


「うん!」


 愛らしい笑顔を向けてくる。そうやって素直に喜んでくれると、手間をかけた甲斐があるってものね!


「残りは、明日の朝ごはんにしようね。……ごちうそうさまでした!」


 私のほうも食べ終わり、お片付け。残りは冷ましてからラップを掛け、冷蔵庫に入れる予定。


「汗かいちゃったね。もっかいお風呂入ろう!」


「はーい!」


 かくして、本日三度目の入浴と相成りました。し○かちゃんもびっくりの入浴回数ね。


 出たあとは、冷めたハンバーグとお米を冷蔵庫に入れ、アメリの髪をかし、くろねこクロのたびを読み聞かせてアメリを寝かしつけ、一日が終わりました。今日は私も早めに入眠。


 くろねこクロのたびのお話も、もうすぐ終わり。続編買ってあげないとな。


 明日は、担当さんと打ち合わせ。明日も一日頑張ろう!

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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