神奈さんとアメリちゃん

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第三百三話 スコッチエッグで愛の共同作業!

公開日時: 2021年7月27日(火) 21:01
文字数:2,546

 帰路、せっかくだからといつものスーパーでお買い物することにしました。


 相変わらず目立つうちの子。可愛すぎて注目されているのだと前向きに考えましょー! 実際可愛いものね!


 ま、それはさておき今日は何にしましょうね。明日のお昼ごはんの材料もついでに買っていきましょうか。


 私、なんかサーモンサンドがめっちゃ食べたいのよね。晩ごはんって感じでもないから、明日のお昼はこれにしよう。


 で……肝心の晩ごはんは何にしましょ。なーにーにーしーよーうーかーなー、チラシ様の言・う・と・お・り!


 む、挽き肉、卵、玉ねぎがお安い! これはハンバーグにしなさいというご神託ね!


 でも、ただのハンバーグってのも芸がないなー。いや、芸の良し悪しを競うものでもないけれど。


 ん~……お! スコッチエッグなんてどうかしらね!? うん、ちょっと手が込んでていい感じかも!


「アメリちゃん、アメリちゃん。夕ごはんはスコッチエッグなんてどう?」


「おお? 何それ?」


「こんな料理ー」


 半分に切られた写真を見せると、「おおー」と感心。


「卵が入ってる! 美味しそう!」


「うん、美味しいよー。じゃあ、これにしようねー」


 というわけで、材料一式を購入。付け合せは、アメリちゃんの大好きなブロッコリーとトマト、あと明日サーモンサンドにも使うリーフレタスにしましょう。


 サーモンサンドといえば、スモークサーモンとバゲット、クリームチーズも買うのを忘れずに!


 後は三種の神器の残り二つもね、っと。


 アメリちゃんは特に買いたいものはないそうで、これにてお会計~。帰りましょ。



 ◆ ◆ ◆



というわけで帰宅! さあ、アメリ姫の衣装を新調しました。私が何をするかお分かりですね?


「ぬっふっふ~。アメリちゅわん、撮影会しーましょ」


「おお~。いつもの!」


 もはや私の変態チックムーブにも動じることがなくなったアメリさん。さすがですわ!


「いいよいいよー! こう、次はヘソ天! ヘソ天いこう!」


 スマホの撮影ボタンを乱打するワタクシ。タマリマセンワー!!


 ありとあらゆる角度・ポーズで撮るべし、撮るべしィッ!!


 ああ、至福……! ここは天国かしら。


「おねーちゃーん、疲れたー」


 はっ! また一時間没頭してしまったァッ! ネーム切らなきゃ!


 名残り惜しくも撮影会終了。私はPCでネーム切りに、アメリちゃんは座椅子で読書に打ち込むのでした。



 ◆ ◆ ◆



 おっと、スマホが鳴りました! ごはんセーット! ……戻り。


 そしてさらに一時間経過し、お米が炊けましたー!


「ごはんが炊けましたよー。お料理しに行きまっしょい」


「おおー!」


 仲良くるんたったとキッチンへ!



 ◆ ◆ ◆



 さあ、例によっていつもの脳内BGMスイッチオン!


「ではアメリシェフ、まずはゆで卵を四つ作りましょう。お願いしていーい? 時間は七分ぐらいかな」


「はーい」


 ゆで卵はお任せして、私はお肉の準備。お醤油とウスターソース大さじ一杯ずつ、お塩小さじニ杯、故障少々を混ぜ、粘り気が出るまでこねこね。


 粘ったら、すりおろした玉ねぎ四分の一とパン粉半カップを混ぜてペーストにし、卵と先ほどのひき肉を加えてこーねこーね。いい感じにこねたら、冷蔵庫で三十分寝かせまーす。


 さて、アメリシェフはいかがですかね?


 おっと、ちょうどタイマーが鳴りましたよ。


 手際よく水に入れ替え、卵にヒビを入れ、殻を剥がしていくアメリシェフ。おお~、ずいぶん手際良くなってるー!


「すごいすごーい! アメリちゃん、ゆで卵作るの超上手!」


「そう? えへへ~」


 照れるアメリ先生。ああもう、可愛いなあ!


「じゃあ、ゆで卵はお皿に置いておいて、お肉が熟成するまで動画でも見てましょ。テレビでもいいけど」


「猫ちゃん見るー!」


 というわけで、お米を切っておいて、おなじみアメショ鑑賞。いやー、アメショはいくら見ても飽きないわね! この、お腹の独特に入り組んだ模様は芸術品だわ! そんなアメショ柄の髪したお姫様が隣で一緒に動画を見てるのだから、幸福の二乗!


 そんなこんなで三十分経過。では、作業を再開しましょう~。


「アメリ先生、付け合せを願いできますか。ブロッコリーの調理方法わかる?」


「おねーちゃんの見て、大体覚えた!」


 おおう、さとい子ですねえ。


「じゃあ、カットトマトとカットレタスも一緒にお願いしようかな」


「任せて!」


 であ、私はスコッチエッグを揚げるですよ。ゆで卵の水分をキッチンペーパーで拭き取り、小麦粉をまぶす。そこにお肉をこぺこぺ塗って、さらに小麦粉、溶き卵、パン粉の順にまぶす。


 あとは、油で三~四分揚げたらオッケー。この、しゅうう……っていう揚げ物独特の音、食欲をそそるよねー。優輝さんが肉の焼ける音を「シズル音」といって、広告業界で使われるとおっしゃってたけど、これもシズル音に入るのかしら?


 さてさて、スコッチエッグを揚げ終わりましたよ! 油切りトレイで油切り~。


「アメリちゃんはどうですか?」


「茹でてる~」


 たしかに、ブロッコリーを茹でてますね。


「トマトとレタス、私がやろっか?」


「アメリが頑張る~!」


 ナイス根性です、お嬢様。では、見守る係となりましょう。


「アメリちゃーん、そろそろお湯から揚げたほうがいいと思うよ~」


「おお? そう?」


 ブロッコリーを流水にさらすアメリシェフ。熱が取れたので、そのまま水切りしてトマトカットとレタスカットに。こちらは手慣れたもので、安心して見てられるね。


「じゃあ、盛りつけしよっか」


「はーい」


 それぞれのお皿に、半分にカットしたスコッチエッグ、ブロッコリー、リーフレタス、トマトを盛っていく。あとは、ソース、マヨ、ごはん、紅茶と一緒に配膳すればOK!


「いつものいってみよー!」


「「いえーい!」」


 ハイタッチを済ませ、エプロン外して着席。


「「いただきます!」」


 ぱくっ! うーん、二人の共同作業の産物、スコッチエッグの美味しいこと!


 ただのメンチカツも美味しいけど、卵が中に入ってると、なんかわくわくしちゃうよね!


 そして、アメリシェフ謹製の付け合せにマヨをちゅるっと絞り、いただきます。


「うん、グーですよグー! アメリちゃん!」


「おお、ほんと? 頑張ったから嬉しい~」


 照れるシェフ。ほほえま!


 こうして、箸は進んでいき完食! 美味しゅうございました。


「「ごちそうさま!」」


 仲良く合唱。さーて、この後はネーム頑張らないとね! コーヒー牛乳れて、すんばーい!

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