神奈さんとアメリちゃん

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第二百二十八話 永久機関の完成ね!

公開日時: 2021年5月9日(日) 22:01
更新日時: 2021年5月22日(土) 06:30
文字数:2,087

 さあ、次はいかにんじんさんを作りますよ! 食後にまた食事を作るって、なにげにアメリとは初めての経験な気がするな。


 まず、干しイカからゲソを取っちゃって、と。


「アメリちゃん。イカを切ってみますか?」


「やるー!」


「じゃあ、このキッチンばさみでなるべく細く切っていってね。結構力いると思うから、無理そうだったら遠慮なく代わって」


「はーい」


 「んっ」とか「むむ」とかいいながら、バチンバチンと切っていくアメリシェフ。意外と大丈夫そうね。


 じゃあ、こっちは人参のほうの作業進めてようかな。


 醤油百ミリリットル、料理酒、みりん五十ミリリットルずつ、お酢十ミリリットル、お砂糖大さじ二杯を沸騰させて、ボウルに入れてあった人参の千切りにかけまーす。


 で、冷ますために放置。


「そちらはどうですかね、アメリちゃん」


「半分ぐらい~」


 意外と手こずってるね。かといって、今から作業分担するのも無理だし。


 アメリを応援しながら、見守ることにしました。


「できた!」


 手の甲で汗を拭う彼女。


「お疲れ様ー! よくできました! じゃあ、これをジッパー付きビニールに入れて……」


 最下層にイカ、その上に人参with調味液、白ごまを入れ、よく揉み込む。あとは、空気を抜いてジッパーを閉じ、冷蔵庫で寝かせるだけ!


「はーい、完成でーす! いえーい!」


「いえーい!」


 パチンと手を打ち合わせる。


 ちなみに人参の千切りは使い切っておらず、明日のそうめんチャンプルーにも使う予定。


 あ、そうだ。明日の朝食とそうめんチャンプルー用に、玉ねぎ切っておかないと。アメリ先生結構労働したから、これは私がさくっとやっちゃいましょうかね。


 半月の薄切りをトントンっとね。よし、完成。明日まで寝かせておきましょー。


「ふー。これで仕込みは完璧です、アメリちゃん、それじゃ、片付けしたら寝室に戻ろうか」


 というわけで、きれいにキッチンを片付けて、寝室へ~。



 ◆ ◆ ◆



 すいすい筆を走らせてると、LIZEにメッセージ着信が。優輝さんからグループ宛てだ。


「明日はバレンタイン! というわけで、皆さんうちで一緒にチョコ作りませんか!?」


 バンザイ猫スタンプと合わさり、非常にテンションが高い。イベント大好きガールの血が騒いでしょうがないってところね。


「その言葉をお待ちしてました! 今日、手作りチョコの材料買ったんですよー」


 ドヤ顔猫スタンプとともに返信。私もテンション高い! すると、サムズサップ猫スタンプと「グッジョブ!」というお返事をいただきました。


「いいですね。わたしも賛成です。ちょうど、手作りしようと思ってて」


 まりあさんもノッてきた!


 あとは白部さんだけど……?


「お待たせしました。私も構いませんよ。ただ、手作りまでは考えてなかったので、材料と型を今日明日に手に入れないとですねえ」


 数分後、白部さんも会話に参加。


「型はうちにいっぱいありますから、お貸ししますよ。チョコだけ用意していただければ」


 優輝さんがフォローする。


「わかりました。これからひとっ走りしてきます。集合と解散時間は何時頃になるでしょう?」


「そうですね……チョコが固まるのに三時間ぐらいかかりますから……十時集合、三時解散ぐらいでしょうか? というわけで、お昼も振る舞いますよ」


「わかりました。それでは、出かけてきます」


 バイバイ猫スタンプとともに抜ける白部さん。


「結構長丁場になりますけど、お二人は大丈夫ですか? 固まるまで帰宅してていただいても構いませんけど」


「わたしは問題ないです」


「私は下書き中の身ですけど、そのぶん穴埋めがんばります」


 ペース配分がちょっと崩れるけど、みんなでワイワイやるの楽しいものね!


「そんなわけで、私はちょっとチャット状態のまま仕事を続けるのが難しいので、一旦抜けますね」


「はい。ではまた明日」


 というわけで、バイバイ猫スタンプを貼って退出。


「アメリちゃーん。明日はチョコ作りますよー」


 背後で本を読んでいた彼女に話しかける。


「おおー。お菓子作るの?」


「うん。バレンタインだからね」


「ばれんたいん?」


 アメリちゃんが、ぷりちーに小首を傾げる。ちょっと小鳥っぽい。猫耳だけど。


「女性が大事な人にチョコレートを贈る日なの」


「おお~! アメリもおねーちゃんやみんなにあげたい!」


「ありがと。私ももちろん、アメリにあげるからね」


 ふふと微笑む。


 再度お仕事に戻り、七時半にストレッチ、その後入浴といういつものルーティーンをこなす。最初は大変だったけど、すっかりストレッチも慣れたなあ。


 そんなストレッチもいいけど、あのダンスゲームで楽しくカロリー消費したいところ。入金が待ち遠しいわ。


 ほどなくしてアメリはベッドに潜り込み、おやすみタイム。デスク以外の明かりを消して、オトナのひとときを過ごすとしましょうか。


 ゲソと缶ビールをキッチンから取ってきて、デスクでタブを開ける。カシュ、という音が小気味良い。


 んーっ! 久々に飲むと、ビール効くわあ~。ゲソの旨味もまた良し。これ食べてビール飲んで、永久機関の完成ね!


 ほろ酔い加減になりがらも、きちんと執筆。明後日には作画に入りたいところ。でも、それはそれとしてバレンタイン女子会楽しみ!

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