神奈さんとアメリちゃん

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第四百六十六話 レトロから最新まで!

公開日時: 2022年1月15日(土) 21:01
更新日時: 2022年1月15日(土) 22:39
文字数:2,083

 ちゃっちゃかちゃ~っとお仕事なう!


 昨日、海を満喫したからねえ。残り一週間ちょい。T総もあるし、頑張ってカバーしないと!


「おねーちゃん、どーぞ」


「あらー、ありがとう~」


 愛娘が、アイスティーをれてくれましたよ!


 私、お仕事中は基本的にコーヒー牛乳と決めてるけど、愛する我が子の厚意を無下になどしませんとも!


 ごくっとな。


「おいしいよ~、アメリちゃん!」


「どういたしまして!」


 えへへと照れる彼女。可愛いなあ。


 すると、不意にLIZEの着信音が。おかしいな。起動してないはずだけど。


「おおー、ミケからだ」


 おや、そっちでしたか。


「……えっとね、遊びましょーだって!」


「うちでならいいよ~」


 守護天使アメリちゃんがいなくなると、私の作業能率はガタ落ちなのです。いつかは……というか、近いうちに克服しなきゃいけない弱点よねえ。


「わかった! ……あのね、ミケとクロが来ることになったよ!」


「あら? ノーラちゃんは?」


「サッカーの練習だって」


「そっか。子供たちのクラブだもんね。夏休みに突入したから、練習に最適ってわけか」


 逆に、ミケちゃんやクロちゃんの通ってるとこは、大人も混じってるだろうからね。


「せっかくだから、ともちゃんも誘ってみたら?」


「おお! そうする!」


 イヤホンを差し、電話するアメリ。


「おかーさん、こんにちはー! 今日、ともちゃんおうち来れますかー? おお……残念。またねー!」


「ダメだったか」


「うん。駅前で、三人でお買い物中なんだって」


 そりゃ残念。


 おっと、そんな話をしていたら呼び鈴が!


 応対すると、ミケちゃんでした。さすがお隣さん。お早いお着きで。


「二人とも、こんにちはー。これ、優輝からー。ごめん、片っぽ持ってもらえる?」


 おや、重そうな袋が二つ。


「ミケが遊ぼうって言い出したから、持っていきなさいって」


 お菓子と飲み物かな?


「ありがとう。両方私が持つよ。あとでお礼しないと」


「伝言。『お礼は気にしないでください』って」


 相変わらず、気前のいい……。昨日BBQもごちそうになっておいて、その上これじゃ、申し訳ないなあ。ミケちゃん経由で優輝さんはああおっしゃるけど、今度何か贈ろう。


「とりあえず、中入って。暑いでしょ」


「ほんと、やんなっちゃう。ちょっと隣りに来ただけで、もう汗かいてるもん」


 ぼやくミケちゃんを、屋内にご案内。


「じゃ、寝室で待っててね」


 私はいただきものを開封。コーラとアルピス・ソーダと濃い味緑茶。そして、マスペ。ありがたいですねえ。


 お菓子は……? おお。「うめえ棒」のセットが二袋。コンポタとチーズ味か。


 とりあえず、持っていきましょう~。



 ◆ ◆ ◆



「お待たせー」


「おお、ありがと!」


「ありがと、神奈おねーさん。手が離せないから、テキトーに置いといてー」


 ほほう。ダンスゲームで勝負中ですか。


「床で悪いけど置いとくね。ダンスゲーム終わったら、折りたたみ机に載っけてちょーだいな」


「「はーい」」


 うめえ棒片手に、デスクに着席。ちょっとぬるくなっちゃったけど、アメリちゃんがれてくれたお茶とともにいただきながら、お仕事しましょう。


「おお~、ミケ強い!」


「さすがに、これは負けないわよ。ベンキョーでは、勝てなくなっちゃったけどね」


 二人を見てみる。どちらも爽やかな表情で、はあはあと呼吸している。ミケちゃん、お姉さん・・・・してるね!


「もう一回やろ!」


「もちろん!」


 二回戦を始める模様です。じゃ、私も執筆に戻りましょうか。


 しばらく筆を走らせていると、呼び鈴が鳴りました。クロちゃんかな?


 「はーい」と出ると、やはりクロちゃんだったのでご案内~。


 寝室に戻ると、まだアメリとミケちゃんが激闘を繰り広げていました。


「ええと……ベッドに座ってもいいですか?」


「どうぞどうぞ」


 座る場所に困ったクロちゃんが、やむなくベッドを借りたいと言うので、快諾する。二人の勝負を見守る彼女でした。


「ミケ優勢ですね」


「そだねー。さすがミケちゃん! って感じよね」


 ほどなくして、ミケちゃん勝利でフィニッシュ!


「お疲れ様」


 クロちゃんと一緒に拍手する。


「ボクも、一回だけやってみようかな」


「おおー! やろー!」


「ミケは観戦してるわ。喉乾いちゃった」


 ベッドの主が入れ替わり、アメリVSクロちゃんのダンスバトル開始! ちょっとこれは、見てようかな。


 クロちゃん、筋は悪くないけど、やっぱり経験の差なのか、アメリ優位で試合が進んでいく。そして、状況が覆ることなくフィニッシュ!


「ふー……。やっぱり、ボクには難しいみたいだ。でも、面白いね」


 汗をハンカチで拭うクロちゃん。


「アメリも、タオルで拭いてくる~」


 とてとてと、脱衣所へ向かう愛娘。


 その間に、ミケちゃんとクロちゃんは、折りたたみ机と座椅子を展開。クロちゃんは正座党なので、自分は座布団に座り、座椅子は二人に譲ったようです。


 さて、いつまでも見ててもね。お仕事お仕事~。


「ただいまー」


 アメリが戻ってきたので、一同で「おかえり」と迎える。


 会話に耳を傾けると、三人は折り紙で遊ぶ模様。ダンスから折り紙とは、緩急激しいですなあ。


 最新ゲームも、レトロな遊びも楽しむこの子たち。自由闊達とはこのことか。良きかな良きかな

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