今日も今日とて、いつものスーパーへやって来ました!
さーて、何にしましょうかねー。スマホぽちぽち、チラシチェーック!
サワラなど旬の魚のほか、菜の花やたけのこが。たけのこかー。もうそんな時期なんだねえ。よし、今日はたけのこを楽しもう!
ここはひとつ生たけのこを……と言いたいところだけど、昔下ごしらえしたとき食べられるようになるまで一晩かかったのよね……。
生から調理するほうが美味しいけれど、ここは水煮を使っちゃいましょ。
あとは、サワラも二切れ買っていきましょー! 菜の花も、前回とは違うアプローチで調理してみよう。
アメリも特に買いたいものはないそうで、お会計ですねー。
◆ ◆ ◆
最近は車移動のおかげで行き帰りが早いので、さくっと晩ごはん作っちゃいましょう!
「アメリちゃん。せっかくなので、たけのこごはん炊いてみますか?」
「おお? なにそれ?」
「炊き込みごはんの一種だよ。そういや、うちでは炊き込みごはんやったことなかったっけね。ほら、秋にお隣で栗の入ったごはんいただいたことあったでしょう。ああいうの」
しばらく天井を見ながら記憶を掘り返していたアメリが、思い出して「おお~」と声を上げる。
「というわけで、作っちゃいますよー」
「頑張る!」
では、おなじみ三分でクッキングする脳内BGMスイッチオン!
「まず、たけのこを短冊切りにするですよ」
水を切ったたけのこをまな板の上で短冊型に切る。
「こんな感じ。やってみる?」
「うん!」
「では、たけのこを切るのはお任せしますかね。おねーさんは、ごはんの用意をするですよ」
お米を二合入れ、みりんと料理酒大さじ一杯、お醤油大さじ一杯半、顆粒のかつおだし小さじ一杯を投入~。水も注ぎ、二合ラインまで水を浸す。これで、お米はオッケー。
「そっちはどうですかね?」
「頑張ってるー」
良き哉良き哉。頭を優しくぽんぽん叩き、サワラの準備に移る。
今回はアメリが調理台を使っているので、私がテーブルを使用。
サワラに塩をパラパラーっと振り、五分ほど放置しまーす。
「できた!」
おや、下準備中にアメリシェフが完成宣言ですよ。どれどれ。
「おー、上手上手! じゃあ、これをこのお米に平らになるように盛り付けて」
パチパチと拍手。
「おお~!」
たけのこを入れ、平らに均すアメリちゃん。
「おっけーです。あとは、スイッチぽんで炊きあがりを待つですよ」
ぽちっとな。
あとは切り身の臭みが塩に溶けるのを待ち、タイマーが鳴ったらキッチンペーパーで拭き取り再度冷蔵庫へ。
「ふう、これで下準備は終わりです。寝室でごはん炊けるのを待ちましょう」
「はーい」
というわけで、寝室へゴー!
◆ ◆ ◆
アメリと戯れたい気持ちを抑え、おサボりしたぶんきっちり原稿に打ち込んでると、アラームが鳴りました。それじゃ、キッチンに行きまっしょい!
「アメリちゃん。サワラ生姜煮と菜の花のお吸い物、どっち担当したいですか」
「おお? どっちがやりがいある?」
「んー……? サワラ、かなあ?」
「じゃあ、そっちやるー」
はいな。じゃあ、役割分担していきましょう。
「アメリちゃん、フライパンに水半カップ、みりん大さじ二杯、お砂糖とお醤油大さじ一杯ずつ、チューブ生姜少しをフライパンで中火で熱してちょうだいな」
「はーい」
言われた通りに作業を進めるアメリシェフ。じゃ、こっちもやっていきましょーかね。
鍋にお湯を沸かしまーす。今回は、電気ポットからお湯を入れて時短。
沸騰したら、四分の一束を切って塩茹でに。お湯を捨てて鍋から揚げ、もう一度ポットのお湯を入れて沸かす。
「おねーちゃん、ぐつぐついってるー」
「おっと。じゃあ、切り身二つを並べてタイマーが鳴るまで蓋して焼いてね」
「わかったー」
さて、お吸い物再開~。
先ほどのお麩、お醤油小さじニ杯、お塩小さじ五分の一杯、顆粒かつおだし二カップをお鍋に投入~。
あとは、弱火で保温。すると、タイマーが鳴りました!
「はーい、アメリちゃん。切り身をひっくり返してちょーだい」
「らじゃー!」
フライ返しを手渡すと、器用にひっくり返していくので、再びタイマーセット。今のうちに、お米切っときましょ。
ピピピとタイマーが鳴ったので、火を止めるように言う。
「じゃ、盛り付けていこー!」
「おおー!」
お皿にサワラを、お椀に菜の花と吸い物を入れ、それぞれ盛り付けていく。
そして本日の主役、たけのこごはんをお茶碗に盛る。あとはお茶を淹れたら完成~!
「はーい、できあがりですよー。いえーい!」
「いえーい!」
おなじみのハイタッチ。ハイタッチと呼ぶには位置が低いけど。
エプロンを外し、互い向かいに着席する。
「じゃ、いつものー。いただきます!」
「いただきます!」
まず、アメリちゃんお手製のサワラ。う~ん、生姜の風味が効いてて美味しい! 愛を感じるわ!
続いて、ごはん。ああ、たけのこごはん、まさに春の味覚……。この味わい、ほんとあの竹になるとは思えないわよねえ。
そしてお吸い物。これまた美味。三種とも、春の息吹を感じるお味。
「おねーちゃん、たけのこおいしいね!」
「うんうん。文字通り、育つ前の竹なのよ。このたけのこがああなっちゃうなんて、びっくりよね」
「へー」
お目々をくりくりさせて、感心するアメリ。
そして、仲良くごちそうさま。アメリは、どれも美味しい美味しいと食べてくれました。良き哉良き哉。
さあ、後片付けしたら原稿頑張るぞー!
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