神奈さんとアメリちゃん

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第四百六十二話 海とイケメンガール!

公開日時: 2022年1月11日(火) 21:01
文字数:2,052

「「おおおおおおお~!!」」


 アメリ&ともちゃん、駐車場の海側出入口に立ち、眼前に広がる海に大感動。


「広いでしょー」


 こくこくと、激しく首を縦に振る二人。福井では、水族館でも遊園地でも、あまり海のそばには行かなかったからね~。


「さ・て。ほーかーのーみーなーさーんは~?」


 LIZEをチェック。あ、かくてるの皆さんが多目的スペースで待機中ですって。


 近井さんご夫婦に、かくかくしかじか。


「じゃあ、行きましょうか」


 良夫さんがおっしゃるので、そうしましょうそうしましょうと、移動~。


 あ、サンバイザーにサングラスしてるけど、こっちに手を振ってる、あの背の高い女性は!


「お待たせしました~」


 かくてるハウスの皆さんに、ご挨拶。良夫さんも、初顔合わせということで互いに自己紹介。


 やはりというか、ミケちゃんもアメリも注目の的ね。F市では名物と化してしまったけど、横浜こっち来たことないもんねえ。これだけ珍しがられるということは、横浜には猫耳人間はいないのかな。なんか残念。


 それにしても、ミケちゃんスマホ向けられて、ノリノリで千多せんたちゃんの決めポーズ取ってるし。さすが、アイドル志望。パフォーマーだなあ。


「まりあさんによると、もう少しで着くみたいです」


 と、優輝さん。しかし彼女、サンバイザーとサングラス似合うなあ。女性に対してあれだけど、イケメンだわ。


「意外と混んでないですね」


 ビーチを改めて一望する。


「そのための、夏休み前の平日行ですからね。さすがに、貸し切り状態とまではいかないですけど、まあまあ空いてて良かったです」


 一緒にビーチを眺める彼女。


「じゃあ、順に更衣室使っていきましょう。皆さんは、ここで白部さんを待っていていただけますと。お先に失礼します」


 そう言って、ぞろぞろと更衣室に向かう五人。「いってらっしゃーい」と声をかける。


 LIZEを見ながら近井さんご一家と雑談していると、白部さんたち到着! 多目的スペースにいることを告げ、到着を待つ。


 ……あ、来た来た。いらっしゃいましたよ! 手を振ってアピール!


「お待たせしました。……角照さんたちはどちらに?」


「今、着替えています。こちら、親子ちかこさんの旦那様の良夫さんです」


「はじめまして」


 互いに、ご挨拶。


「しかし、いい天気ですねえ。こないだまで、じゃんじゃか降ってたのに」


 晴天を見上げ、素朴な感想を漏らす。そういえば、太平洋側の海ってこれが初めてだなー。


「本当に。皆さん、脱水には気をつけてくださいね。水中でも起こしますから」


「そうなんですか」


 白部さんのアドバイスがちょっと意外で、思わず訊き返す。


「はい。実感しにくいですけど、普通に汗はかいてますので」


 へー。持つべきは、お医者様の友人ですねえ。


「だって。アメリ、気をつけようね」


「うん!」


「では、私たちも着替えてきますので、ここでかくてるの皆さんを待っていていただけますか?」


「わかりました」


 というわけで、更衣室へ。


 すると、サングラスにサンバイザーを装備した、黄と黒ビキニの長身イケメン美女と出入り口で遭遇! ってこれ……。


「優輝さん、終わったんですか。かっこいいですねー。イケメン!」


 あっ、いけない。思わずイケメンとか言っちゃった。


「あはは。よく言われます」


「こいつ、高校・大学でむっちゃ女にモテたらしいよ」


 後ろから久美さんも出てきました。


「へー。なんか、わかる気がします」


趣味・・を披露したら、みんな逃げちゃいましたけどね」


 と、優輝さん苦笑。ああ、映画……。


「後ろ、つかえてるよー」


 由香里さんが苦情を述べるので、脇に退く。


「これで、全員っすね」


 ミケちゃんの手を引いて、さつきさんも出てきました。


「あ、そうだ。白部さんたち、着きましたよ」


「ありがとうございます。じゃあ、ご挨拶の後、車に道具取りに行きますね。あたしら、持ち物多いんで」


 一礼して、多目的スペースのほうへ、ぞろぞろと向かっていきました。


 さて、私たちも着替えましょうか。



 ◆ ◆ ◆



「はぁ~ん……太陽の下で見ると、一段と可愛いわあ~」


 我が娘の、プリチー極まる水着姿にうっとり。記念に、スマホでパシャリ。ふっふっふっ……。今日はお陽様のもと、ビーチで遊ぶマイ・エンジェルを撮りまくりますよ~!


「とりあえずさっきの場所に戻りましょうか」


「ですね」


 親子ちかこさんの言葉で我に返り、多目的スペースへ。途中、白部さんたちとすれ違ったので、互いに会釈。


 多目的スペースでは、さつきさんがぽつねんと待機してました。


「ほかの皆さんは、パラソルとかの設営ですか?」


「そっす。かといって、ここから誰もいなくなるわけにもいかないんで、お留守番っす」


 肩をすくめる彼女。


「皆さんも設営があると思うんで、お先にどうぞっす。白部さんたちは、自分が待ってるんで。みんなはあのあたりっすよ」


 ビーチの中央あたりを指差すさつきさん。たしかに、とくに目立つ優輝さんとミケちゃんを含めた四人が、ちょこちょこ動いてるのが見える。


「わかりました。では、お先に失礼します」


 というわけで、丸めたシートと重し、浮き輪などを抱えて、そちらに向かうのでした。

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